研究課題/領域番号 |
07556016
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
前田 泰生 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (20144694)
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研究分担者 |
吉田 亮 鳥取県園芸試験場, 果樹部, 研究員
栗原 守久 岩手大学, 農学部, 教授 (50003760)
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キーワード | マメコバチ / 周年利用 / 化性操作 / 成虫休眠の覚醒 / 人工巣 / 幼若ホルモン / 炭酸ガス / 大量増殖 |
研究概要 |
1.成虫の長期保存法の開発と人工巣の開発 周年利用には、発育促進による2化性化か発育抑制による2年1化性化の2つの方法がある。前者では、1世代に190日間を要したので、11月以降に限って有効であった。後者では、夏眠性をもつ前蛹態を発零点(12℃)で保存することで270日間の貯蔵可能であった。前蛹で発育抑制をするだけで、翌年の9月以降に休眠覚醒した成虫を任意に出現させることが可能となった。無理に成虫を長期間保存する必要はない。工巣は平成8年度に有効性をテストできるよに試作した。 2.早期休眠覚醒法の検索 炭酸ガスと合成幼若ホルモン(住友化学株式会社製S-31183)を用いた。前者はハチの羽化後の日数や処理時間数に関係なく、まったく無効であった。後者は前処理(羽化後22℃で20日間加温)後に、個体当たり1μg/mlを成虫態に直接連続5回処理すれば効果があった。繭のまま処理できる方法を開発しなければ、幼若ホルモンは実用性がない。 3.大量増殖法の確立 休閑田に栽培したレンゲを利用して飼養したマメコバチの増殖比率(健全生産メス数/放飼メス数)は、従来増殖基地として利用されいるリンゴ園のそれ(2.2〜3.1)の2倍にも達した。また、生産された繭の品質も良好で、繭重もリンゴ園のそれよりも重かった。レンゲ畑は増殖基地として十分活用できる。
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