研究課題
試験研究(B)
実用植物への形質転換はAgrobacter tumefacienceを用いた系を用いることができないためタバコにおいてRhizopus oligosporusのキチナーゼ遺伝子(chil)を発現させ有害糸状菌耐性植物を作製した際に用いた形質転換用ベクターを用いることができないため、まず東京大学グループにおいてchilのオープンリーディングフレーム部分をイントロンを除いた形でカリフラワーモザイクウィルス(CaMV)の35Sプロモーターの下流に繋ぎ、さらにchilの下流にノパリン合成酵素のタ-ミネーターを繋いだベクターを作製した。これを北興科学グループ、カゴメグループ引き渡した。北興化学グループではEscherichia coliのハイグロマイシン耐性遺伝子をマーカーとしたベクターとのco-transformation法で実用の芝に形質転換を行い形質転換体を得ている。これらの形質転換体のカルスから東京大学において全DNAを抽出しサザン解析を行ったところ目的のDNAの導入を確認した。現在、北興化学グループにおいてこれらのカルスから芝の再生をこころみているところである。またカゴメグループにおいても現在、上記のベクターを用いて実用のトマトに対して形質転換を試みているところである。また他のグループとの共同実験においてchilを実用の稲に導入することも行っており形質転換体も得、実際の稲にまでの再生を現在試みている。
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