研究課題/領域番号 |
07556030
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
小川 正 徳島大学, 医学部, 教授 (80027193)
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研究分担者 |
板東 紀子 徳島大学, 医学部, 技官 (40116851)
木本 真順美 徳島大学, 医学部, 助手 (40108866)
丹尾 式希 味の素株式会社, 食品総合研究所, 主任研究員
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キーワード | 大豆 / アレルゲン / 低アレルゲン化 / アレルゲンディスク / アトピー性皮膚炎 / モノクローナル抗体 / RBL-2H3細胞 / 食物アレルギー |
研究概要 |
本研究に先だって大豆主要アレルゲンGly m Bd 30Kに対する2種類の性質の異なるモノクローナル抗体を作製することに成功し、選択的かつ高感度sandowich ELISA法をすでに確立している。本研究は、低アレルゲン大豆食品の開発の過程において必要な、(1)患者スクリーニングのためのアレルゲン特異的RAST法の開発、及び(2)ヒト血清を用いないアレルゲンの分析、定量モデル形系の確立が主要な目標である。モノクローナル抗体と培養細胞RBL-2H3を用いて以下に示す満足すべき結果を得た。 (1)モノクローナル抗体をブロムシアンで活性化したセルロース膜上に固定しアレルゲン特異的ペ-パ-ディスクを作製した。これを用いて患者血清でRASTを行い、市販Phadebasのキットでの測定と比較検討し、Gly m Bd 30K特異的患者を効率よくスクリーニングできることを確認した。β (2)マウスをGly m Bd 30Kで免疫し、lgE産生感作マウスを作製することに成功した。このマウスの血清(アレルゲン特異的lgE抗体保有)とラット肥満細胞由来の株化RBL-2H3細胞を用いて、アレルギー応答反応系を再構築した。この系にアレルゲンを添加すると、応答し、培養細胞は化学伝達物質をはじめ種々の酵素を遊離する。本実験ではβ-N-アセチルヘキソサミニダーゼ活性をリ指標にアレルゲンの検出、定量を行った。本法を、タンパク質分解酵素でアレルゲンを低減化した大豆加工食品に適応し、有効に活用できることを立証した。
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