• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

イチイ科樹木,キャラボクの抽出成分の有効利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07556044
研究種目

基盤研究(B)

応募区分試験
研究機関愛媛大学

研究代表者

橘 燦郎  愛媛大学, 農学部, 教授 (10112319)

研究分担者 久保田 実  大阪有機化学工業株式会社, 研究部, 主任
伊藤 和貴  愛媛大学, 農学部, 助手 (50253323)
沖 妙  愛媛大学, 農学部, 助教授 (20116916)
キーワード組織培養 / キャラボク / カルス培養 / エリシター / 細胞懸濁培養 / タキソ-ル / 抗菌性 / キトオリゴ糖
研究概要

キャラボクの抽出成分を有効理由するため、次の1〜6について検討した。
1 エリシターを用いたカルス培養でのタキソ-ル生産:キャラボクカルスにキトオリゴ糖を添加するとタキソ-ル生産が5.1倍増加した。このキトオリゴ糖中の最も活性の高いエリシターは、キトヘプタオースであることを見いだした。
2 細胞懸濁培養によるタキソ-ルの生産:6種の培地を用いて、キャラボクの細胞懸濁培養について検討した結果、タキソ-ル生産性の高い培地としてF4G4培地を見いだした。この培地を用いたタキソ-ル生産性の向上については検討中である。
3 (2S,3R)-(-)-N-ベンゾイル-3-フェニルイソセリンの合成:タキソ-ル側鎖部,フェニルイソセリンをベンズアルデヒドから9段階で全収率は0.1%で立体選択的に合成した。
4 タキシニンの化学変換:タキシニン(T)からタキソ-ル類化合物を調製するため、Tの2,9,10位の置換基の化学変換について検討し、2位のアセチル基をメトキシメチル基で、9,10位のアセチル基をイソプロピリデン基に変換できた。Tの4,5位,13位の置換基の変換については検討中である。
5 タキシン及びその誘導体の抗菌性:イネゴマ葉枯病菌とナシ黒斑病菌に対する抗菌性を調べ、タキシニン及び1種の誘導体が抗菌性を示すことを見いだした。
6 イチイ葉抽出成分とイチイ属樹木のケモタキソノミー:イチイ葉からタキシニン,タキソ-ル及び4種のフラボノイドを単離した。また、これらのフラボノイドを指標成分とすれば、イチイ属樹木をケモタキソノミー的に分類出来ることを見いだした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 黒瀬勝彦: "Extractives of Taxus cuspidata Sieb.et Zucc.Leaves and chemofaxonomy of Trees of Genils Tadus" 愛媛大学農学部演習林報告. 第33号. 1-16 (1996)

  • [文献書誌] 吉田真弓: "イチイ科樹木の組織培養による抗癌性物質,タキソ-ルの生産の試み" 第46回日本木材学会大会研究発表要旨集. 7-7 (1996)

  • [文献書誌] 上野淳一郎: "イチイ科樹木の抽出成分(VI)-イチイ葉の抽出成分について-" 第46回日本木材学会大会研究発表要旨集. 407-407 (1996)

  • [文献書誌] 村中俊夫: "イチイ科樹木の抽出成分(VII)-キャラボク葉中の抽出成分およびその誘導体の抗菌性について-" 第46回日本木材学会大会研究発表要旨集. 426-426 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi