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1997 年度 研究成果報告書概要

作物の3次元的な形態変化が侵食量に及ぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 07556055
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分展開研究
研究分野 農業土木学・農村計画学
研究機関山口大学

研究代表者

深田 三夫  山口大学, 農学部, 助教授 (20116750)

研究分担者 日下 達朗  山口大学, 農学部, 教授 (50038238)
研究期間 (年度) 1995 – 1997
キーワード土壌侵食 / リル侵食 / 水食 / 降雨エネルギー
研究概要

従来より農地からの土壌侵食量の予測に使用されてきたUSLE式は多雨,集中豪雨型地域の農業環境において適用するには多くの問題点がある.例えば季節的に消長を繰り返す植生被覆の効果について考察されていない.このために作物の季節的消長,特に根茎部も含めた3次元的形態変化や栽培体系,土中水分の変化と侵食量変化との関係についてのデータを揃える必要がある.本研究は,植物の成長による形態変化に伴う土壌侵食量変化を自然降雨および人工降雨による観測を通して調べ,更にこの結果に基づいてシミュレーションを進め,作物の種類と形態の相違が土壌侵食量に及ぼす影響についての解析と実験,土壌損失を許容量内に収めるためのシミュレーション手法および土壌保全法を開発することを目的とした.研究は次のステップを踏んで行った.(1)栽培作物の異なるプロットで作物の生長と土壌侵食量との関係を観測した.(2)降雨パターンを分類し,エネルギーや降雨量と侵食量の関係を調べた.(3)裸地に発生するリルと侵食量との関係を実験で調べた.(4)根茎部も含めた3次元的形態や栽培体系を考慮した簡単なシミュレーション手法を確立する.(5)将来,異なる植生下の一流域で侵食量を予測することの必要が生じることも考えて,裸地や植生からの反射エネルギーで土壌の水分状態や植生を特定できる手法も試みる
(1),(2),(3)に関しての成果は報告書にまとめ.(4)に関しては,侵食量観測データから,侵食量の大小は地上部の植生の形態のみならず,根茎部の形態が影響を及ぼしていることが予想できた.今後は根の形態と侵食土量との関係に着目して実験を行う.また根の形態は複雑であるので,写真解析,画像処理を中心に数量化を行う.(5)は本研究の最終目的の一つである.将来,土壌の流出を含めた一流域の流出問題を扱うには裸地や植生からの反射エネルギーで土壌の水分状態や植生を特定する必要がある.今回分光反射計のみで三次元形態の解析が行えるかどうかを検討するのに十分なデータ収集ができなかった.しかし今後はリモートセンシングの技術と分光反射計の測定技術が必要不可欠と考えられ今後の課題としたい.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Roy, Kingshuk: "作物の生長に伴う被覆係数および畝状係数の定数化について-土壌流亡量推算式の適用性に関する研究(1)-" 農業土木学会論文集. 180. 29-37 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Roy, Kingshuk: "土壌流亡量に及ぼす斜面幅および斜面長の関係" 日本砂丘学会誌. 43(2). 24-28 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 深田 三夫: "表計算ソフトを用いた簡易シミュレーション手法-土中水の運動の解析抑制-" 日本高専学会誌. 2(1). 32-34 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 深田 三夫: "表計算ソフトによる暗渠周辺の流れ及び斜面侵食の簡易解析" 農業土木学会誌. 65(3). 53-58 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kingshuk Roy: "Values of the Coverage and the Coefficients with the Crops-growths -Study on the applicability of a soil loss equation- (In Japanese)" Transactions of the Japanese society of irrgation, drainage and reclamation engineering. 180. 29-37 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kingshuk Roy: "Relative Effect of the width and the Length of Slope on Soil Erosion (In Japanese)" Sand Dune Research. 43 (2). 24-28 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Mitsuo FUKADA: "Simplified Simulation Methods by Spread Sheet, -Example of movement of water in the soil (In Japanese)" Report of the japanese society of technological high school and colleges. 2 (1). 32-34 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Mitsuo FUKADA: "Simplified Simulation Methods for Flow Pattern aroud the Underdrain and Erosion by Spread Sheet (In Japanese)" Journal of the Japanese society of irrgation, drainage and reclamation engineering. 65 (3). 53-58 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-16  

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