研究課題
本年度は農地から流出する濁水を制御するために、開発中の浸透性沈砂池工法に関する室内実験および現地試験を実施した。昨年度までに濁水の要因となる浮遊砂の制御に関する従来工法の技術的限界を明らかにし、関連地区の現地調査等をもとに、浸透性沈砂池工法の提案を検討した。これを受けて、本年度は本工法の試験施工のための水理設計および現地施工、調査の準備を行った。また、浸透性沈砂池の室内水理実験により、暗渠砂質濾槽の浄化機能を明らかにした。さらに室内実験について次の事項を検討し、追加実験を行った。すなわち(1)試験地圃場表土の濁度および沈降特性実験、(2)暗渠排水による沈砂池重力沈降の促進作用、(3)暗渠排水濾槽の材料、(4)暗渠排水の能力低下とその対策などである。