研究概要 |
球乾燥モデルによるコンピュータシミュレーションによって、10日間で等差級数的に減少する水分の籾を等量を張り込むときには、15°C,50%の空気を送風すれば、15.5%に均一乾燥させることがわかった。これをもとに、張り込み水分が変動するとき、その水分に応じて送風空気の平衡水分を変えて制御する方法を提案し、シミュレーションおよび室内実験の結果は非常に良好な結果を得た。 また、(株)クボタと共同で盛岡市乙部JA都南乙部RCに除湿乾燥式下方送風累積貯蔵乾燥機を、また金子農機株式会社と共同で、福島県新鶴村グリーンサービスに吸引送風累積貯蔵乾燥機(ヒ-タ加温)を設置し営業を行いながら実証試験を行った。そのため、こちらの意図の通りにいかず、特に多量の高水分の籾を張り込んだときには均一に乾燥することが難しくなった。この対策として張り込み量が変動するときに、風量を変えて制御する方法を考察し、コンピュータシミュレーションと室内実験で検証した。 この方式の問題点として指摘されている、送風抵抗と均平張り込みの必要性については、2施設での試験の結果、送風抵抗は最密充填状態での上方送風の送風抵抗に等しく、また均平度は均分器の調整によってよく行われ問題はなかった。
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