研究課題/領域番号 |
07556059
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物環境
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
古在 豊樹 千葉大学, 園芸学部 (90081570)
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研究分担者 |
高垣 美智子 千葉大学, 園芸学部, 講師 (00206715)
富士原 和宏 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (30211535)
久保田 智恵利 千葉大学, 園芸学部, 助手 (00280917)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 閉鎖系 / 苗 / 人工光 / 環境調節 |
研究概要 |
高品質苗生産用照明システムにおける赤色、緑色および青色の光量子束密度の比を、任意に変えられる実験装置を、発光ダイオードを用いて試作した。この実験装置を用いて、上記光量子束密度の比がトマト実生苗の光合成および成長に及ぼす影響を検討した結果、上記光量子束密度比の変更によって、トマト実生苗の光合成および成長にかなり影響することが明らかになった。この結果は、人工照明下における植物苗の高速安定大量生産に関する有用な知見となる。 第二に弱光照明システムに関する実験において、ナスのセル成型苗を弱光下で低温貯蔵すると、暗黒下で低温貯蔵するのに比較して、1)乾物重の低下が抑制される、2)クロロフィル濃度の低下が抑制される、3)葉の黄化が抑制されるなどの点で、貯蔵性が増大することが明らかにした。また、この時の光強度と明期時間の組み合わせによって貯蔵性がことなることが明らかになった。この結果は、苗の低温貯蔵性の改善に有効で、実用性が高い。 さらに、夜間電力料金体系を利用したときの苗生産に必要な電力料金を、種々の条件下で試算して、約2円/本という結果を得た。このことから、人工光下における苗生産は商業的に可能であるとの見通しを得たので、蛍光灯を用いた人工光照明システムを試作し、試験に用いた。 その他、1)サツマイモ苗生産における二酸化炭素施用の効果、2)サツマイモ苗の光合成・蒸散特性の測定、3)サツマイモ苗の光合成・蒸散特性におよぼす環境条件の影響、などに関して実験装置を組み立てて、関連データの収集を行なった結果、重要な知見が集積されたので、論文として成果を公表しつつある。
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