研究概要 |
1.回収毛は溶解性が低下しているので、可溶化にはアルカリ部分加水分解がよい。 回収処理時間を長くすると、ライチオニン残基の生成量が増加し、それにより還元分解では回収毛は溶解性が著しく低下した。酸化分解、酸、アルカリ部分加水分解を試みた結果、収量および溶解物の性状からアルカリ加水分解を今後、採用することとした。 アルカリ加水分解条件の決定 水酸化ナトリウム溶液の濃度と処理温度を変えて検討した結果、収量的には0.5N,60℃以上の条件が望ましいことを認めた。しかし、より高分子区分を採取するためには、収量は低いが、温和な分解条件を採用する必要がある。 pH4で分画すると、難溶性の分画が出現する。 可溶性ペプチド全成分の利用には中和にとどめ、pHを低くしないことが望ましい。ただし、低分子区分の採取にはpH4での分画が採用できる。 1N,70℃の条件での分解物の分子量は約1万である。 用途開発には分子量分布が最も重要であるが、得られたものは計画中の用途に適合すると判断された。 可溶性ペプチドからの薄膜の調製は、従来法では困難である。
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