• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

植物色素合成中間体からの生長制御物質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 07556079
研究機関筑波大学

研究代表者

臼井 健二  筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (80087585)

研究分担者 松本 宏  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (10199888)
小林 勝一郎  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (40087606)
キーワードクロロフィル合成中間体 / δ-アミノレブリン酸(ALA) / 光増感反応 / プロトポルフィリンIX
研究概要

クロロフィルやカロチノイドなどの色素合成系は動物には存在しない代謝系で、かつ、その中間体には光増感性をもつものなど、植物の成長に抑制的に働く物質があることが知られつつある。本研究は植物の色素生合成系において生成される中間体、および、その生成量の調節作用をもつ物質(モジュレーター)から、植物の生長抑制物質、特に雑草の防除作用をもつ物質を検索し、その利用の可能性を明らかにしようとするものである。本研究により得られた成果は以下のように要約される。
1.クロロフィル生合成系の前駆体や中間体である天然物、および、合成系の酵素活性に影響を与える合成化合物を含む種々の物質について、植物の成育への影響を調べた。その結果、クロロフィル合成の出発物質であるアミノレブリン酸(ALA)に顕著な殺草作用がみられ、10^<-4>〜10^<-13>M溶液を散布すると多くの種で白化・枯死がおこり、この物質を利用できる可能性が示された。また、levulinate,dioxoheptanoic acid,gabaculineなどの合成系中間体類似物質が合成酵素系の阻害物質でも黄化・白化などの症状がみられた。
2.ALAの作用機構について詳細に検討した結果、クロロフィル合成中間体で光増感性をもつプロトポルフィリンが異常に蓄積しているのが見い出され、この物質の植物への毒性が明らかとなった。この物質を体内に蓄積させる作用をもつ物質は有効な成長抑制剤となると考えられた。
3.ALAを生合成を促進し蓄積されるような制御の可能性を検討するため、ALAの合成の制御機構について調べ、光と合成系生産物の欠乏による合成の促進を明らかにした。
4.水田における最大の問題雑草であるノビエを水耕栽培し、その幼苗を用いた成長抑制活性の生物検定系を作った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 市原照之・松本 宏ら: "δ-アミノレブリン酸生合成機構と植物種間差異" 雑草研究. 別号(印刷中). (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi