研究課題/領域番号 |
07556088
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中原 忠篤 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (80011930)
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研究分担者 |
湯川 英明 三菱化学筑波研究所, 生物化学研究室, 室長
中島 敏明 筑波大学, 応用生物化学系, 助手 (80241777)
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キーワード | ポリリンゴ酸 / 微生物生産 / 生分解性ポリマー |
研究概要 |
Aureobasidium sp. A-91株の生産するポリリンゴ酸(PMA)はLーリンゴ酸のみから成るホモポリマーであり、生体内分解吸収性を示すことから、ドラッグデリバリーシステム(DDS)など医療、医薬分野での応用が期待されている。今年度はPMAの生産時間の短縮、生産量の増大、生産性の安定、反応液の簡略化によるPMA回収の簡便化を目的として、本菌株の休止菌体を用いた変換反応によるPMA生産を試み、種々条件について検討を行った。 各種有機酸やグリセロール及びグルコースを用いて休止菌体によるPMA生産を試みたところ、反応基質としてグルコースを用いたときに、多量のPMAの生産が認められ、休止菌体法を用いた変換反応によるPMA生産の可能性が示された。そこで、菌体調製条件及び変換反応条件の検討を行い、最適条件を決定した。その結果、菌体調製時に炭素源としてグルコース8%、窒素源としてペプトンを2%を含む培地にマグネシウム4mM、銅1mM添加することにより生産量が1.5倍に増大した。また、変換反応に供する菌体の回収時期の検討の結果、定常期の菌体を変換反応に用いることにより生産性も安定し、最適条件下では5日間で80mg/ml(モル変換効率67.2%)のPMAを得ることができた。これは、発酵法の約2倍に相当した。
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