研究課題/領域番号 |
07556094
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
緒方 靖哉 九州大学, 農学部, 教授 (20038277)
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研究分担者 |
大桃 定洋 農林水産省, 畜産試験所, 室長
田中 悟 農林水産省, 草地試験所, 研究員
土居 克実 九州大学, 農学部, 教務員 (40253520)
五斗 一郎 九州大学, 農学部, 教授 (60038180)
藤尾 雄策 九州大学, 農学部, 教授 (90038224)
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キーワード | サイレ-ジ / 乳酸菌生剤 / 高機能性乳酸菌 / クローニング / ファージ耐性 / 育種 / 組換え体 / 実用化 |
研究概要 |
本研究は、西南暖地より分離した高温適応性・高乳酸発酵性の菌株を材料とし、それらの機能の増強と補足を計り、西南暖地型サイレ-ジ調製に有効な高機能性乳酸菌生剤の開発と実用化を進めることを目的としている。本年度は以下の結果が得られた。 1.これまで分離した菌株よりさらに強力な高温適応性・高乳酸発酵性の菌株をタイ国等の熱帯サイレ-ジより7株分離した。特に、それらの生育温度は45〜52℃であった。 2.本研究グループが開発し、菌株の機能を検する小規模サイレ-ジ発酵試験方法であるプラスチックフイルムを用いたパウチ法をさらに改良し、その有効性を示した。 3.現在問題になっている飼料植物中の有害硝酸を分解する菌株を、各種コンポストを分離源とし、4株分離した。これらはいずれも短桿状細菌であり、培地中の硝酸根を消費し、亜硝酸根を残さない性質を示した。現在、パウチ法にて高乳酸発酵菌株との混合培養の適応性を検討している。 4.分離した各種菌株に対する電気穿孔法でのプラスミドベクターの導入法を改良し、これまでの効率を数倍上昇させることに成功した。さらに、アミラーゼ遺伝子の形質転換効率を上げた。 5.分離した各種菌株に付与させる形質になる2遺伝子(糖代謝機能を増強させ乳酸の生産量を増大させるホスフォフクルトキナーゼ遺伝子およびプラスミド上のファージ耐性遺伝子)のクローニングに成功した。さらに、β-ガラクトシダーゼ遺伝子が乳酸菌の染色体および巨大プラスミド上に座位すること見いだし、これを大腸菌ベクターにクローニングした。
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