研究課題/領域番号 |
07556115
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
酒井 仙吉 東京大学, 農学部, 助教授 (80114487)
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研究分担者 |
青木 不学 東京大学, 農学部, 助手 (20175160)
河本 馨 東京大学, 農学部, 教授 (30011894)
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キーワード | ノーザンブロット / RNA分析法 / FITCラベル / ラベルプローブ / レーザー分析法 / カゼイン |
研究概要 |
本研究は、特定のメッセンジャーRNAを定性的および定量的に同時分析を行うため、そのプローブを蛍光標識し、液体状態で反応させて行う実験系の開発である。このため、長さの異なるメッセンジャーRNAが存在し、かつ、多量に発現しているミルクカゼインのメッセンジャーRNAを対象として行った。 (1)標識プローブの作成。カゼインメッセンジャーRNAから相補DNAを作成した。所有しているプライマーを用い、長さ約500のDNA断片をPCRにより増幅した。カラムによりDNA断片を精製した。反応液にフルオレスチン(FITC)でラベルしたヌクレオチドを加え再度PCRを行い、FITC化したDNAを作成した。使用するプライマーを変えることにより、センスとアンチセンスDNAを別々に作成した。平均5分子のFITCを導入できた。温和な条件でお互いに結合(ハイブリダイズ)できることを確かめた。 (2)分析方法の検討。カゼインメッセンジャーRNAは最長の種では1.5kbで、以下それより(分解を受けたか、本来の役割を果たすのか不明)短い種が複数存在する。高い分離度と分解能を有するキャピラリー電気泳動により分析を試みた。レーザー蛍光光度計で容易に検出できることが明らかにできた。しかし、高分子領域で分離度が悪く、予備実験の段階であるが、カラム内に充填する分離ゲルを変更する必要があることが明らかとなった。現在、平気分子量500万のアクリルアミドを使用し、そのパーセントを変化させ、高分子RNAの分離を高める実験を行っている。10kbを目処に改良を加えている。 初年度であるため、実験途中であり、最終結果はまだ得られていない。
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