クラミジア感染症の診断に必要な、時間・感度・特異性・実施の簡便さ・経済性を考慮した診断検出方法の開発を行った。 遺伝子診断法としてオウム病クラミジア、肺炎クラミジアおよびトラコ-マクラミジアに特異的なPCR法を開発した。 これまで診断法がなく、調べられていなかったネコのクラミジア感染症に関して蛍光抗体法を応用し、また種々のネコクラミジアを抗原として用いることにより、日本にもネコのクラミジア感染症が広く存在し、かつ、抗原多様性がある可能性を見いだした。 ネコクラミジア感染症の遺伝子診断法の基礎として多様性を解析し、遺伝的に区別される複数のクラミジアがネコに感染していることを明らかにした。 クラミジアの遺伝子診断における利点と欠点を考察した。 まとめとして、クラミジア感染症の遺伝子診断法はほぼ確立された。これらの方法は生前検査を可能にし、鳥類のスクリーニングに有効であることから、オウム病の制圧に有用であると考えられる。
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