研究課題/領域番号 |
07556139
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大和田 紘一 東京大学, 海洋研究所, 教授 (30013585)
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研究分担者 |
中村 哲也 日油技研工業(株), 第4研究開発本部, 研究員
西村 昌彦 東京大学, 海洋研究所, 助手 (10242174)
木暮 一啓 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (10161895)
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キーワード | 好圧性 / 好圧性微生物 / 深海 / 深海微生物 / 多様性 / 現場培養装置 / 係留 |
研究概要 |
本年度は研究2年目に入った。深海微生物現場培養装置(Deea-Sea in situ Incubation System)の製作も出来上がり、昨年度には現場でのテストも終わったので、本年度は現場に設置して、実際に使うことに主力をおいた。幸い海洋研究所の研究船、白鳳丸のKH-96-4航海に参加して日本海溝に設置してきたので、この経過について報告する。この航海は平成8年11月16日〜27日までの12日間で、三陸沖の日本海溝域において作業をする航海であった。この装置の8採水層にはテルモ製の血液バッグ、テルモフレックス、を用いた。このバッグに深海微生物を集積培養する基質として8種類、即ちZoBell2216の2種類の濃度、コロイドキチン、セルロース、ラミナリン、N-アセチルグルコサミン、アガ-、L-アラニン、をあらかじめ一定の濃度で無菌的に加え、深海に沈めた。北緯38-00.7、東経145-32.2、日本海溝の東側斜面の水深5315mの点に沈め、この装置は水深約5260mに係留されている。これは深海域の流れを測定するために、流速計を係留させた装置の一部としてセットされた。下から、ウェイト、切離装置、現場培養装置、何個かの流速計をロープに沿って付け、各装置ごとにガラス玉の浮力材が接続されている。深海にセット後は、タイマーの作動により採水口が開き、バッテリ-作動のペリスタポンプにより、各バッグに現場海水約180mlに採水され、その後は採水口が閉じて現場で集積培養を行っている。平成9年9月の淡青丸による航海においてこれらの装置を回収し、集積培養されている各種のバッグから、多様な好圧微生物群集を分離培養する予定である。
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