研究課題/領域番号 |
07556142
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬尾 康久 東京大学, 農学部, 教授 (80011914)
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研究分担者 |
川越 義則 東京大学, 農学部, 助手 (80234053)
相良 泰行 東京大学, 農学部, 講師 (30012024)
大下 誠一 東京大学, 農学部, 助教授 (00115693)
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キーワード | サニテーション / 温湯 / オゾン / ラ・フランス / キウイフルーツ |
研究概要 |
本年度は、殺菌処理装置を開発するための基礎実験を西洋ナシ(ラ・フランス)とキウイフルーツ用いて行った。 果実の殺菌処理方法として、温湯処理とオゾン処理を用いた。いずれの場合も処理を行う前に、超音波洗浄を10分間行った。温湯処理条件は52℃、2分間であった。オゾン処理では果実を0.10,0.05,0.02ppmのオゾン水溶液に10分間浸漬した。これらの処理を行ったものと何も処理を行わないものをある期間貯蔵・追熟して病害果の発生状況を比較し、それぞれの殺菌処理効果の検討を行った。また処理前と貯蔵・追熟後の生菌数をカウントし処理効果の検討を試みた。キウイフルーツについては、殺菌灯の効果を調べるため一つのチャンバー内に紫外線ランプを設置・点灯した。以下に実験結果を要約する。 1.ラ・フランスの輪紋病に対しては、温湯効果が最も効果がみられ25個の供試果実中 病害の発生は0であった。オゾン処理では、無処理区の輪紋病発生果実数が5個に対して2から4個であり、条件により殺菌処理効果があるものと考えられた。 2.キウイフルーツの軟腐症に対しては、いずれの処理区においても健全果(軟腐症の、発生が認められない果実)と軽微な発症果(可食果)の合計の果実数が75個中43個と同数となった。無処理区においてはこの数が29個であった。したがって、殺菌処理の効果があるものと考えられた。オゾン処理区の間での効果には差が認められなかった。 3.生菌数による処理効果の判定に関しては障害果発生との明確な傾向は認められず、この点に関しては今後の検討課題として残された。また、紫外線ランプの殺菌効果は特に認められなかった。
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