研究分担者 |
橋爪 健 雪印種苗株式会社, 主任研究員
山下 雅幸 静岡大学, 農学部, 助手 (30252167)
澤田 均 静岡大学, 農学部, 助教授 (10183831)
杉山 修一 弘前大学, 農学部, 助教授 (00154500)
中嶋 博 北海道大学, 農学部附属農場, 教授 (40001474)
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研究概要 |
ペレニアルライグラスの生葉の脂肪酸組成の低温馴化による変化を指標に耐寒性の遺伝資源探索を行った。品種による変異が観察され、耐寒性の評価とに関連が見られるが、品種によって、特異な反応を示すものがあり、検討中である。また、細胞質ゲノムの標識を用いて多くのペレニアルライグラス品種の細胞質ゲノム型を解析中である。 ペレニアルライグラス,シロクローバ,シバについて,それぞれ酵素多型検出法の改良を重ね,最適な分析システムを確立した。その結果,利用可能な酵素種を新たに増やすことができた。RAPD分析では,実験の各ステップについて合理化を図り,多型性の得られるランダムプライマーをスクリーニングした。特に,ペレニアルライグラスとシロクローバで進展し,これまでに13種類の有望なプライマーを得ている。これらのプライマーを用いて,集団間および集団内,品種間および品種内の遺伝変異を解析中である。 ペレニアルライグラスについて、乾燥ストレス耐性の簡易検定法、乾燥ストレス耐性の遺伝的変異、乾燥ストレス耐性と低温ストレス耐性の間の相互関係について検討した。植物体を一定期間水から隔離した後の生存率を調査することより品種間の乾燥ストレス耐性を評価する方法を開発した。乾燥ストレス耐性には植物体からの水分損失を避ける能力と低い体内水分条件で生存を維持できる能力の2つの要因が関与していることが分かった。2倍体と4倍体品種間にはこれらの能力の間に差が見られ、2倍体品種はより低い体内水分条件で生存を維持できること、この能力が低温ストレス耐性と関連を明かにした。 ペレニアルライグラスの草地から収集した個体の育種的評価を行い、その結果を解析中である。また、培養系を用いて、ストレス耐性の評価を検討中である。
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