研究分担者 |
井上 達 国立衛生試験所, 毒性部, 部長 (50100110)
中畑 龍俊 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20110744)
正井 久雄 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40229349)
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60240735)
横田 崇 東京大学, 医科学研究所, 客員教授 (50134622)
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研究概要 |
新井、渡辺、中畑等はGM-CSF受容体のシグナル伝達におけるJAK/STATシグナル経路の解析をおこなった。kinase domainを欠失したJAK2-dominant nagative変異型の過剰発現によって、GM-CSFによるJAK2,Shc,SHP2の活性化、c-fos,c-jun,c-mycの遺伝子発現、細胞増殖が抑制された。JAKの活性化にはGM-CSF受容体β鎖のBOX1領域が必要だが、受容体のチロシン残基は必要でなかった。GM-CSF受容体β鎖のチロシン残基をフェニルアラニンに置換した数種の変異型の解析では、SHCの活性化に必要なチロシン残基は577番目の残基と同定できたが、SHP2の活性化には3つのチロシン残基が関与しており、3つのうちの1つがintactであればよいという結果を得た。横田、正井、井上等は、NF-ATの解析を行った。ヒトNF-ATxのDNA結合活性、AP-1との相互作用、転写活性化及びカルシニューリンとの相互作用に関与する領域を同定した。また、マウスNF-ATxがカルシニューリンと複合体を形成して核内に移行することを確認した。また、NF-ATcの発現はT細胞で誘導的であること、マウス初期胚においてNF-ATx,c,pの発現パターンは発生段階に伴いことなるパターンを示すことを確認した。さらに、Th1,Th2細胞のサブセットによってNF-kBおよびAP-1の活性制御がことなることも見いだした。
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