研究課題/領域番号 |
07557024
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新井 賢一 東京大学, 医科学研究所, 教授 (00012782)
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研究分担者 |
井上 達 国立衛生試験所, 毒性部, 部長(研究職) (50100110)
中畑 龍俊 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20110744)
正井 久雄 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40229349)
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60240735)
横田 崇 東京大学, 医科学研究所, 客員教授 (50134622)
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キーワード | JAK / STAT / NF-AT / シグナル伝達 / GM-CSF受容体 / T細胞サブセット / 免疫応答 |
研究概要 |
GM-CSF受容体の発現と血球系細胞の分化との関係について検討する目的で、hGM-CSF受容体Tgマウスを用いて解析を行い、hGM-CSFがin vitro及びin vivoにおいて骨髄球系、巨核球系、赤血球系を含む様々な血球系細胞の増殖及び分化を支持することを示した。hGM-CSFは、リンパ球系細胞の分化にも影響を及ぼしており、特に胸腺細胞については、hGM-CSFにより分化が抑制されること、そしてこれはおそらくDNからDPへの移行の阻害が原因であることが判明した。また、IL-4のシグナル伝達に必要とされるSTAT6をエストロゲン受容体と融合させ、b-estradiol analog 4-Hydroxy-tamoxifenに反応して活性化するconditionally active formの分子を作製した。このようなconditional systemは、サイトカインによつて誘導される免疫応答及びTh1/Th2タイプのサイトカイン産生の制御に有用であることが期待される。 NFATの解析については、マウスNFATxのN末領域のカルシニューリンとの結合に関与する領域及び転写活性化に関与する領域を同定し、その結果をもとに、dominant negative変異体を作成した。この変異体は、人為的なサイトカイン産生パターンの制御に道を開く可能性が考えられる。さらに、ヒトT細胞分化におけるNFATの制御についても解析を行い、NFATx,c,pの発現がdifferentialな制御を受けていること、特にCD4^+CD8^+DP細胞において発現レベルの高いNFATxは、DP細胞におけるNFAT-DNA結合複合体の主要構成因子となっていることを示した。この結果は、DP細胞においてNFATxが重要な役割を果している可能性を示唆している。
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