研究概要 |
病原微生物を中心にリボソームRNAの配列を決定した.蓄積してきたデータからリボソームRNAの可変領域の配列を選択し約200塩基を比較することで、レンサ球菌、抗酸菌など多くの菌群で菌種の同定ができることが明らかになった。個々の菌群では 1.連鎖球菌の全菌種の配列を比較しこれまで栄養要求性の連鎖球菌は既存の連鎖球菌の変異株と考えられていたが、配列を決定し系統分類学的な新しい位置を測定した.その結果、新しい属Abiotrophiaの提案を行った. 2.抗酸菌群で同定が困難なMycobacterium avium complex菌群の配列を決定しこの中にM. scroful aceum, M. interjectum, M. simiae,および分類不能の菌種が含まれていることを明らかにした. 3.Corynebacterium属の菌種を属レベル手同定するプローブを開発した.またこの属で代表的なC. diphtheriae, C. jeikeiumに特異的な菌種配列を決定し同定プローブを作成した.
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