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1996 年度 実績報告書

化学形別安定同位体セレンの生体内動態の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07557036
応募区分試験
研究機関東北大学

研究代表者

小山 洋  東北大学, 医学部, 助教授 (30143192)

研究分担者 渡辺 知保  東北大学, 医学部, 助手 (70220902)
佐藤 洋  東北大学, 医学部, 教授 (40125571)
キーワードセレン / セレン蛋白 / グルタチオンペルオキシダーゼ / セレノプロテイン-P / アフィニティクロマトグラフィ / ゲルろ過クロマトグラフィ / ICP-質量分析 / 安定同位体
研究概要

新たに開発したtandem column方式によるHPLC(heparin AFpak+Asahipak 520)-ICP-MS分析法により、ヒト血漿中セレンをGSHPx活性を有する第1peak、albuminと同じ溶出時間をもつ第2peak、ブロム干渉によるghost peakおよびheparin加bufferで溶出されるselenoprotein-Pが主と思われる第3peakに分離することが可能となった。
セレン欠餌で4週間飼育したICRマウスの血漿では第1peakは痕跡程度、第2peakは見られず、第3peakはセレン充足マウスの約40%に低下していた。安定同位体セレン(^<77>Se)を亜セレン酸の形で100μ g Se/kg body wieght胃内投与し、24hr後に採血したマウス血漿では、^<77>Seは第1peakと第3peakにのみ認められ、第1peakはセレン充足マウスの約40%、第3peakでは約60%まで回復しており、第3peakは欠乏時に減少しにくく再補給時に優先的に増加すること、また亜セレン酸として投与されたセレンはalbuminと見られる第2peakには分布しないことが示された。
臓器間分布の検討では、セレン充足マウスと比較したセレン欠マウスの臓器中セレン濃度の減少率は肝や腎で大きく、大脳および精巣でのセレン減少はわずかであった。減少分に対する.^<77>Se投与後24thにおける^<77>Se取り込み率をみると、精巣がその他の臓器に比べ最も高かった。大脳では、投与後24hrで観察した場合、セレンの取り込みは少ないことが示された。
また現在、亜セレン酸投与後の各臓器における経時的なセレン濃度の変動、セレンをセレノメチオニンとして含有していると考えられるSe-rich酵母を投与したマウスにおける血漿中および臓器中セレン分布、および、セレン欠乏症状がみられた完全静脈栄養患者の血清中セレンの分別分析を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Koyama, H.: "Distribution of selenium in human plasma detected by high performance liquid chromatography-plasma ion source mass spectrometry." Tohoku J. of Exp. Med.178. 17-25 (1996)

  • [文献書誌] Koyama, H.: "Relationship between dietary selenium intake by food groups and serum selenium level and distribution of selenium by HPLC-ICP-MS" Biomed. Res. Trace Elements. 7. 129-130 (1996)

  • [文献書誌] Kasanuma, Y.: "Effect of bromine on the determination of the serum selenium concentration by ICP-MS" Biomed. Res. Trace Elements. 7. 213-214 (1996)

  • [文献書誌] Ejima, A.: "Determination of selenium in the human brain by graphite furnace atomic absorption spectrometry." Biol. Trace Ele. Res.54. 9-21 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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