研究課題/領域番号 |
07557039
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三澤 章吾 筑波大学, 社会医学系, 教授 (50086534)
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研究分担者 |
小野 古志郎 日本自動車研究所, 第三研究部, 主任研究員
本田 克也 大阪大学, 医学部, 助教授 (00240789)
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キーワード | 自動二輪車 / 交通事故損傷 / 事故様態 / 成傷機序 / シュミレーション |
研究概要 |
二輪車交通事故は交通事故の約1/4を占め、青少年の交通事故として社会的に注目されている。二輪車はその構造上の特徴のため、事故により独特の損傷が形成されることから、損傷のパターンを把握し、個々の事例を分析・検討することにより、事故再現のシュミレーションを行うことができる。 (1)二輪車事故3512件について、統計的分析を行ない人体損傷のバックグラウンドデータを作成した。さらに平成6〜7年発生の115件について個々に事故様態、損傷などを詳細に分析し、いわゆるミクロ調査を実施した。(2)自動二輪車事故は45件、乗員45人(男42人、女3人)、傷害総数124であった。乗員の年齢分布は、最低年齢16才、最高年齢48才で、平均23.8。損傷は下肢66(53.23%)、上肢30(24.19%)、頸部8(6.45%)、腰部7(5.65%)、顔面5(4.03%)の順であった。(3)原付事故は70件、乗員70人(男57人、女13人)、傷害総数192であった。年齢は最低16才、最高88才で、平均38.53才であった。損傷は下肢77(40.10%)、上肢50(26.04%)、頸部20(10.42%)、胸部9、顔面9、頭部9(4.69%)の順であった。(4)自動二輪車乗員は青少年を中心として、その事故による下肢の損傷は50%以上になり、特に左下肢に多い。これは出合頭、左直、右直(二輪車が後方から進行する場合)事故に特に顕著である。 原付車は幅広い年齢層の人に利用され、乗車位置が低いことや乗員の下肢が外に露出しないため、その事故による損傷部位は二輪車乗員と比べて胸部、腹部の損傷が多くなる。原付車の走行位置が定められたため、四肢の損傷は右側に多い。
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