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1997 年度 実績報告書

アンチセンス法による難治性肝疾患治療法の開発:肝類洞壁細胞ターゲティングと機能モジュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 07557045
研究機関大阪大学

研究代表者

川野 淳  大阪大学, 医学部, 助教授 (60133138)

研究分担者 辻 晋吾  大阪大学, 医学部, 助手
竹井 謙之  大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
辻井 正彦  大阪大学, 医学部, 助手
永野 公一  大阪大学, 医学部, 助手 (60237542)
キーワード肝類洞壁細胞 / アンチセンス法 / 細胞ターゲッティング / 類洞内皮細胞 / 遺伝子キャリアシステム
研究概要

類洞内皮細胞の障害・機能変化は肝炎、肝不全や移植免疫等様々な肝病態形成に深く関与しており、アンチセンスや3重鎖DNAなどのアンチジーン法や遺伝子導入法による類洞内皮細胞機能制御は難治性肝疾患治療への道を開くものと期待される。平成8年度はヒアルロン酸(HA)とポリリジン(PLL)からなる類洞内皮細胞認識能を有する櫛形遺伝子キャリアPLL-g-HAを創製し、そのDNAとの複合体形成能、類洞内皮細胞への送達能について基礎的な検討を行った。最終年度である平成9年度はJohn J.Lemasters教授(University of North Carolina、Department of Cell Biology & Anatomy)との共同研究として共焦点レーザー顕微鏡を用いたPLL-g-HAキャリア/DNA複合体の初代培養類洞内皮細胞への取り込み動態の定量的解析を行った。その結果、キャリア/DNA複合体はDNA単独添加時に比し極めて効率的かつ速やかに類洞内皮細胞の細胞質内へ取り込まれ、核にも移行することが証明された。本方法を用いて遺伝子導入効率を評価することにより、さらに高効率の次世代キャリアシステムの開発に着手した。
またPLL-g-HAキャリアシステムによるin vivoでの遺伝子発現を検討した。^<32>P標識プラスミドとPLL-g-HAよりなる複合体をラット尾静脈から静注すると、投与1時間後にはPLL-g-HA/プラスミドDNA複合体は類洞内皮細胞に選択的に送達され、少なくとも72時間後まで類洞内皮細胞に限局したリポーター遺伝子発現を認めることができた。以上の成果は英文論文として投稿中であり、また米国へ特許出願を行った。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Huang T-P, et al.: "Role of nitric oxide in oxygen trans port in rat liver sinusoids during endotoxemia." Hepatology. 26. 336-342 (1997)

  • [文献書誌] Naito M, et al.: "Liposore-encapsulated dichloromethylane diphosphonate induces apoptosis in vivo and in vitro." J.Leukocyte Biol.60. 337-344 (1996)

  • [文献書誌] Currin RT, et al.: "Pretection by Carolina rinse solution,acidic PH and glycine against lethal reperfusion injury to sinusoidal endothelial cells of rat livers stored for transplantation" Transplantation. 62. 1549-1558 (1996)

  • [文献書誌] Nishimura Y, et al.: "The F(ab')_2 fragment of anti-ICAM・I monoclonal antibody attenuates liver injury after orthotopic liver transplantation." Transplantation. 61. 99-104 (1996)

  • [文献書誌] Takei Y, et al.: "Apoptosisia new mechanism of endothelial and kuptter cell Killing." J.Gastroenterol.Hepatol. 10. S65-S67 (1995)

  • [文献書誌] 竹井謙之: "肝移植と遺伝子工学" 遺伝子医学. 2(印刷中). (1998)

  • [文献書誌] Takei Y, et al.: "Roles of sinusoidal cells in live pathaplysiology and modulation of their function by antisense therapy In:An Approch to Diseases" Kyushu University Press,Fukuoka, 7 (1996)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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