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1997 年度 実績報告書

C型肝炎ウイルスに対するT細胞ワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07557047
研究機関自治医科大学

研究代表者

井廻 道夫  自治医科大学, 医学部, 教授 (70134228)

研究分担者 金子 隆志  自治医科大学, 医学部, 助手 (10254913)
森山 貴志  自治医科大学, 医学部, 講師 (10240706)
キーワードC型肝炎ウイルス / C型肝炎 / 細胞障害性T細胞 / DNAワクチン / GM-CSF / ヘルパーT細胞
研究概要

C型肝炎ウイルスに対するT細胞応答を利用した新しい予防法,治療法を開発するための基礎的検討を行った.HLA B44を有する慢性C型肝炎患者末消血のC型肝炎ウイルス量と細胞障害性T細胞応答の検討から,C型肝炎ウイルス特異的細胞障害性T細胞がウイルス増殖を抑制している可能性を先に明らかにした.本年度は,HCVコア抗原を哺乳動物細胞に効率良く発現するプラスミドDNAをマウスおよびチンパンジーに投与し,HCV特異的CTLおよびHCV特異的ヘルパーT細胞の誘導を試みた.用いたプラスミドDNA pX-HCVcoreはHBxプロモーターの下流にHCVコア抗原をコードするcDNAを挿入したプラスミドで,トランスフェクトした動物細胞で安定して,コア抗原を効率良く発現することが可能である.マウスにおいてはBALB/Cマウスに3週間おきに50μgのプラスミドを2回筋注後,3週間後にマウス脾細胞を採取し,P815細胞にHCVコア遺伝子をトランスフェクトした細胞と共にIL-2含有培養液で培養後,HCVコア抗原を発現する遺伝子組み換えワクシニアウイルス感染P815細胞を標的として,細胞障害活性を測定した.チンパンジー実験では,3週間おきに3回pX-HCVcore2mgを皮内および筋肉内に注射するとともに,ヒトGM-CSF遺伝子2mgを筋注した.最終投与3週後に,末消血リンパ球を10アミノ酸づつオバ-ラップし,HCVコア抗原全長をカバーする20アミノ酸の合成ペプチドで刺激し,刺激に用いたペプチドでパルスしたチンパンジーのB細胞株を標的として,HCVペプチド特異的CTL活性を測定するとともに,リンパ球をHCVコア抗原で刺激し,ヘルパーT細胞活性を測定した.しかしながら,マウスにおいてもチンパンジーにおいてもHCVコア特異的T細胞応答を誘導することはできなかった.現在,分泌型HCV抗原を細胞内で産生するプラスミドDNAを作製し,HCV特異的T細胞応答の誘導を試みている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hiroishi,Kazumasa: "Cytotoxic T lymphocyte response and viral load hepatitis C virus infection" Hepatology. 25. 702-712 (1997)

  • [文献書誌] Ando,Kazuki: "Perforin,Fas/Fas ligand,TNF-α pathways as specific and bystander killing mechanisms of hepatitis C virus-specific human CTL" Journal of Immunology. 158. 5283-5291 (1997)

  • [文献書誌] Kaneko,Takashi: "Impaired induction of cytotoxic T lymphocytes by antagonism of a weak agonist bome by a variant hepatitis Cvirus epitope" European Journal of Immunology. 27. 1782-1787 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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