研究課題/領域番号 |
07557051
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下濱 俊 京都大学, 医学研究科, 助手 (60235687)
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研究分担者 |
角野 冨三郎 (株)エムエステクノシステムズ, 主任研究員 (50029964)
藤本 貞毅 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (80090182)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 二次元電気泳動法 / データベース / ヒト脳 / アルツハイマー脳 / 神経変性疾患 / タンパク質 / GFAP / βアクチン |
研究概要 |
平成7年度の研究では二次元電気泳動法のサンプル処理と泳動法についての条件を検討した。この結果IPGゲルを用いた二次元電気泳動法はを高い分解能と十分な再現性を示した。平成8年度の研究では、脳組織を試料とした二次元電気泳動法の標準化、これを用いた二次元データベースを作成とその解析を行った。膜タンパクを含む組織タンパクを二次元泳動によって解析するためにはその可溶化の至適条件を決定することが重要である。イオン性界面活性剤のSDSは疎水性タンパクの可溶化に優れている。タンパクは泳動中にSDSと解離し、本来の等電点に収束することが分かった。このことからサンプルの可溶化にSDS使用し、その至適条件を決定した。平成9年度の研究では例数を増やしてさらに検討を加え、増加するスポット5個、減少しているもの28個、アルツハイマー病のみに出現しているスポット7個を確定した。スポットの同定にはタンパクを抽出し直接アミノ酸配列を調べる方法が確実だが、必要なタンパク量が多く、また脳タンパクはN端がブロックされていることが多いため、二次元泳動ゲル上のスポットの同定には限界がある。これに対し抗体を用いる方法は転写膜上のタンパクスポットとゲル上の小さなタンパクスポットを特定することが可能である。本研究では転写膜をあらかじめ金コロイド染色でタンパク染色を施した後、特異抗体で反応するスポットをECL法を用いて検出した。金コロイド法を用いることで銀染色による従来のデータと対照することが可能となり、またECL法を用いることで同一の膜で複数の抗体に反応するスポットを確認することができる。この方法でGFAPとβアクチンのスポットを二次元データベース上に確認し、増加するスポット1個と減少するスポット1個がGFAPであることを特定した。
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