研究課題/領域番号 |
07557071
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石橋 俊 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (90212919)
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研究分担者 |
大須賀 淳一 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
原田 賢治 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
山田 信博 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40200729)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 遺伝子治療 / 家族性高コレステロール血症 / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス / LDLレセプター / リポタンパクリパーゼ / アポリポタンパク / アシアロ糖タンパクレセプター |
研究概要 |
肝臓標的遺伝子治療によって利する疾患を少なくない。そのうち、LDLレセプター欠損症である家族性高コレステロール血症をモデルとして、以下の2つの目標を達成した。第一は、遺伝子導入の際、外来性タンパクに対する免疫反応の惹起が推測される。そこで、LDLレセプター以外のタンパクの遺伝子操作によるLDL欠損症の代謝異常の是正の可否を検証した。リポタンパクリパーゼ(LPL)とアポリポタンパクE(アポE)に注目した。なぜなら、いずれも非LDLレセプター代謝経路における重要なリガンドとして注目されているからである。ヒトLPLをCAGのプロモーターによって過剰発現するトランスジェニックマウス(LPLTg)をLDLレセプターノックアウトマウス(LDLRKO)に交配して、LPLを過剰発現するLDLRKOを作成した。LPLTgはLDLRKOにおいても血清トリグリセリド(TG)のみならずコレステロール(TC)に対しても低下作用を有し、食事誘発性アテローム形成も著明に抑制することが示された。同様に、ラットアポEをマウスメタロチオネインプロモーターによって過剰発現するトランスジェニックマウス(ETg)をLDLRKOに交配してアポEを過剰発現するLDLRKOを作成して、そのリポタンパク代謝をLDLRKOと比較した。ETg;LDLKOの血清コレステロールは抑制され、食事誘発性アテローム形成の有意に抑制された。更に、ex vivoでのLDLレセプター遺伝子導入療法の効果が不十分であるのは、移植肝の生着率が低い点に問題がある。非移植肝の選択的破壊と、移植肝の再生を促す方法の可否を検討するモデル系として、アシアロ糖タンパクレセプターのノックアウトマウス(MHL1-/-)を作成した。ホモ接合体では、MHL1とともにMHL2も完全に欠損し、アシアロ糖タンパクの除去も消失した。
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