我々はin vitro及びCD36欠損症のマクロファージの検討より、CD36が動脈硬化発症に重要である知見を得ているが、さらにヒト大動脈の動脈硬化病変においてCD36がマクロファージにおいて強く発現していることを見出した(Circulation投稿中)。また、in vitroの検討においては、CD36は酸化LDLの添加により、ヒト単球由来マクロファージにおいてその発現の増強を認めること、さらに各種サイトカインのCD36発現におよぼす影響を明らかにしている(Arteriosclerosis and Thrombosis and Vascular disease投稿中)。 Transgenic mouseの研究においては、すでに50匹のマウス産子から10匹においてDNAが組み込まれていることを確認し、現在発現マウスどうしを掛け合わせている。 また、単球におけるCD36の発現をマウスを殺傷せず極微量(50-100ul)の血液から分析する方法を開発した。しかし、その本トランスジエックマウスの単球における発現の程度は低く、Transgenic mouseの完成には時間を要すると思われる。 この系の確立後に本transgenic mouseと交配する予定のLDLレセプター欠損マウス及びスカベンジャーレセプター欠損マウスは東京大学第三内科からすでに供与され育成中である。また、次の段階としてさらに高発現のまた、マクロファージ特異的に発現するトランスジェニックマウス作製の目的で、マクロファージ特異的に発現するプロモタ-をDr.Mahleyから供与を受ける予定である。
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