研究課題/領域番号 |
07557078
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
服部 俊夫 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (30172935)
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研究分担者 |
嶋山 隆 日立化成工業株式会社, 筑波開発研究所, 研究員補
山田 亮 日立化成工業株式会社, 筑波開発研究所, 主任研究員
内山 卓 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80151900)
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キーワード | HIV / リボザイム / RNA |
研究概要 |
ここでは一本鎖RNAを標的として特異的な配列を切断するリボザイムの効果を検討し、治療への現実的な応用への道を探る。既にリボザイムをベクターに組み込んで感染阻止効果が観察されているが、ベクターへの免疫応答が治療行為を困難な物にしている。申請者はリボザイムの効果を上げる為の化学的修飾法を検討し、組み込みされていないリボザイムが細胞に効果発現するか否かを検討している。 すべてRNAからなる天然型Rzの他に、DNA/RNAキメラ型Rzやチオリン酸化Rzを作製した。チオリン酸化Rzは血清中や細胞内でより安定であることを認めた。これらの合成Rzはシングルバンドとなりうる精製法を確立した。更に細胞への導入法としてトランスフェクタミンを使用することにより、Rzが細胞内に導入され、この様な処理をした MT-4細胞に於いてウイルスの増殖抑制がみられた。現在トランスフェクタミンの細胞障害性と導入効果の比較検討を行っている。標的細胞への遺伝子導入はCos細胞にtat用としてpH2Ftat,env用としてpSVIIIenv3-2で行っている。種々の条件での遺伝子導入を試み、遺伝子発現と発現蛋白が検出できている。 env遺伝子については、標的を変異率の高いV3ループにしたので、全てのウイルスをカバーできるRzの作製は不可能であったが、現在流布するウイルスの60%程度を標的とすることができると思われる。今後はこれらのRzでEnv蛋白の機能を抑制することを明らかにしたい。
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