研究課題/領域番号 |
07557080
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大川 治夫 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30009667)
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研究分担者 |
大田 道男 筑波大学, 構造工学系, 教授 (10016446)
雨海 照祥 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (50175923)
池袋 賢一 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (70251064)
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キーワード | 顕微画像三次元構築 / 三次元立体構築 / ブタ鎖肛 / 発生学 / レーザー / 放射光 / 顕微画像CT |
研究概要 |
雌雄の新生仔鎖肛ブタの手術的処置を中心として鎖肛ブタ家系の維持、継続に努めている。22〜50日令のブタ胎仔を人工流産により得て、基本的に6μm矢状断連続切片の作成を続けている。これら二次元切片像より三次元立体構築画像を得る作業を行い、仮想解剖システム構築にむけての方策を模索している。 微細組織塊可視化には光CT、レザーCT、放射光CTを手段として考えているが、組織の細切は行わずにそのまま三次元測定する方法を検討している。30日令のブタ胎仔標本を用い、セルイジン固定標本を60μm,100μm,20μm厚切片とした。ハロゲン白色光を用いて落射型倒立顕微鏡で分光測定を行ったが、620〜635nmの波長範囲で吸光度をプロットすると種々の組織を含めて直線に乗っており、適切な範囲と考えられる。試料にダメ-ジを与えず、高出力のものが望ましい。現状では入手可能なHeNeレーザー(633nm)に限定されるが、現有の検出器より高いダイナミックレンジを持つものを求め、S/N比も向上させなければならない。実際には冷却型CCDカメラ、イメージインテンシファイア-が良いものであろう。今回空間分解能および焦点深度を高めるためには共焦点光学系が適していることが示されている。 X線元としての放射光は高輝度、波長可変性、準平行性などの非常に優れた特徴を持つが、これを単色放射光とすれば空間分解能は更に優れたものとなる。筑波大学臨床医学系のグループは高エネルギー研究所医学利用ビームラインAR-NE5Aを用いて放射光CTを作成するべく検討を続けているが、なお空間分解能は1mm程度である。放射光顕微像CTを作成するべく検討を始めたが、現在分解能の限界は10μmであることが明らかになった。なお我々の研究には不十分と言わざるを得ないが、放射光利用が問題解決への最良の道の一つと考える。
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