研究課題/領域番号 |
07557104
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
庵谷 尚正 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (50232145)
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研究分担者 |
相田 聡 東芝, 研究開発センター・情報通信システム研究所第三研究所, 研究主務
星 宣次 東北大学, 医学部, 助教授 (80107200)
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キーワード | 集束強力超音波 / 癌 / 治療 / 高温 / 超音波 / 加熱 |
研究概要 |
1.集束強力超音波発生装置の開発に関して 超音波発生装置のピエゾ素子の周波数に関して500kHzから1.65MHzの間でexvivo、invivoで検討したところ、周波数が低いと集束経路にキャビテーション気泡が大量に発生し、焦点における発熱が充分に得られなかったため、1.65MHzの素子を採用した。腫瘍の加熱に際しては一定体積以上の領域を複数回の照射を要するが、前位置を加熱する場合この際に生じたキャビテーションが隣接する領域の加熱の際の超音波を減衰させると言う問題が生じた。これに対し加熱用の超音波を発生のインターバルに周波数変調をかけた超音波を照射することにより気泡を減少させることに成功した(CASTと呼ぶ)。 2.加熱領域の生体組織変化 犬または家兎の正常組織、マウスまたは家兎に移植した腫瘍を用いて検討し、750kW以上の照射電力を用いれば0.5秒程度で焦点部に7X2.5mm程度の変性領域を再現性よく作ることができた。加熱領域の組織学的変化加熱領域にきわめて限局しており、該当領域の出血もきわめて少なかった。意図的に大血管、消化管等に対して加熱を行ったがこれらが短期的に破綻出血するというようなことはなかった。 3.担癌動物を用いた治療実験 マウス、あるいは家兎を用いて移植した癌組織の治療実験を行った。腫瘍の増殖抑制効果は明らかであったが、腫瘍周辺からの腫瘍の再増殖が認められ、対容積照射の技術的面と加熱組織内の再発様式の両面から検討中である。 4.MRIによる被加熱組織の温度変化測定 プロトンの共鳴周波数の温度依存性を用いて測定し、熱伝対で測定した結果と良く一致した。
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