研究課題/領域番号 |
07557116
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 正 東北大学, 歯学部, 教授 (50005021)
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研究分担者 |
阿部 一彦 東北大学, 歯学部, 助教授 (40151089)
玉澤 佳純 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (10124603)
渡辺 誠 東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)
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キーワード | 電極内蔵法 / 歯垢pHの変化 / 食品の齲蝕誘発性 / 代用糖 / 齲蝕 / ISFET電極 / 歯垢細菌 / 糖代謝 |
研究概要 |
電極内蔵法の重要性は、1996年8月に米国食品医薬局(FDA)が、米国において糖アルコールを含む食品に「Does not promote tooth decay(むし歯になりにくい)」と表示するためには、電極内蔵法により歯垢のpHを5.7より下げないことが必要であると決めたことからもさらに明らかになった。1996年6月に、本研究計画によるシステムが世界で4番目の国際トゥースフレンドリー協会の試験機関として認められ、このシステムの実用化の一部の目的を達成した。しかし、多くの食品サンプルを効率良く検査するためには、さらに装置や測定システムの改良が必要であり、検討を重ねている。ことに、トランジスター電極を装置する位置により、電極の破損を生じやすく、高度の義歯製作技術が必要となる。これが、誰にでも装置を容易に作れるようなシステムにするための検討がさらに必要とされる。 また、対合歯が健全であることを必要とする場合、被験者の負担が大きくなり、多くの被験者を確保することが難しくなる。抜去歯に挟まれた歯間部を形成すると、歯肉浸出液に曝されず、正常の歯垢菌そうを形成させるための方法を開発した。 実際の応用例としては、トローチ類に続いて、日本で市販されているシロップ系感冒剤がウ蝕を誘発する可能性について、本装置を使用して検討した。歯垢のpHがシロップ系感冒剤を摂取すると臨界pH(約5.5)よりも低下し、ウ蝕をおこす可能性を明らかにした。また、そのあとに、水でうがいをしても、歯垢のpHを中性に戻す働きはなく、小児のシロップ系感冒薬によるウ蝕誘発の危険性について大きな警告を発することとなった。
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