研究課題/領域番号 |
07557116
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 正 東北大学, 歯学部, 教授 (50005021)
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研究分担者 |
阿部 一彦 東北大学, 歯学部, 助教授 (40151089)
玉澤 佳純 東北大学, 歯学部附属病院, 講師 (10124603)
渡辺 誠 東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 食品 / 齲蝕 / 電極内蔵法 / 代用甘味料 / 歯垢pH / 齲蝕誘発性 / 唾液 / 医薬品 |
研究概要 |
本検討により、齲蝕好発部位であるヒト下顎・臼歯部隣接面の歯垢pHの変化を電極内蔵法により測定できるようになった。今回開発した方法に関して、世界的に広範囲な支持を得ている国際トゥースフレンドリー協会の食品の齲蝕誘発性に関する検定システムと比較検討し、共通試料を用いて互いに検討を深めたところ、当研究グループは世界で4番目の同協会の検定機関として認められるにいたった。電極内蔵法によって、食品および代用糖摂取後の歯垢pHの変動の測定が実用的になったことより、種々の食品並びに医薬品などについても測定を試みた。とくに、日本において市販されている口中錠(トローチ)類や小児用液状感冒薬の多くでは摂取に伴い、長時間にわたって歯垢pHの低下が認められ、このような医薬品についても口腔衛生の立場から注意を促す必要があると思われた。なお、代用甘味料を用いた1、2の薬品では歯垢pHの低下がみられなかったことより、医薬品会社の企業努力によって非齲蝕誘発性の当該医薬品の製造・販売も十分に可能であると考えられるた。今後、食品会社や医薬品会社などから適切な研究協力が得られれば、今回の研究の成果は国民全体に還元されると考えられる。また、歯垢pHを高く維持するという唾液分泌の重要な役割についても具体的なデータによって示すことができた。今回の一連の取り組みにより、どのようなもの(what to eat)を、どのような方法で(how to eat)、どのようなときに摂取(when to eat)すると、どのくらい歯垢pHが低下するのかについて、具体的なデータを提供することが可能になった。そのような経緯から、齲蝕予防における食生活改善の重要性に関して、歯学・医学の専門領域はもとより、一般の新聞などをとおして国民一般にアピールすることができた。
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