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1995 年度 実績報告書

骨芽細胞と破骨細胞の機能発現調節機構の解析に基づく骨代謝評価系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07557118
研究種目

試験研究(B)

研究機関昭和大学

研究代表者

高橋 直之  昭和大学, 歯学部, 助教授 (90119222)

研究分担者 佐々木 崇寿  昭和大学, 歯学部, 助教授 (50129839)
山口 朗  昭和大学, 歯学部, 助教授 (00142430)
片桐 岳信  昭和大学, 歯学部, 助手 (80245802)
宮浦 千里  昭和大学, 歯学部, 講師 (20138382)
キーワード骨芽細胞 / 筋芽細胞 / 骨形成 / 骨誘導因子 / 破骨細胞 / 骨吸収 / カルシトニン / ビスホスフォネート
研究概要

本研究は、骨芽細胞による骨形成機構と破骨細胞による骨吸収機構を新たな手法で解析し、それに基づいた簡便で再現性のある骨代謝評価系を確立することが目的である。我々は骨形成と骨吸収の過程が、それぞれ(a)前駆細胞の増殖,(b)前駆細胞の分化,(c)分化した細胞の機能発現、という異なる3つの過程を独立に評価し得る実験系の確立を試み、平成7年度の研究から以下の結果が得られた。
骨形成に関しては、(1)硬組織におけるin situ hybridization法が確立された。(2)骨様結節をきわめて効率良く形成するKS-4細胞のサブクローン(KS-483)が樹立された。(3)骨芽細胞の分化過程に関与する骨誘導因子(BMP)の作用機序が筋芽細胞の形質を有する株細胞(C2C12細胞)を用い詳細に解析された。BMP-2はC2C12細胞の筋細胞への分化を抑制し、骨芽細胞への分化を強力に促進することが明らかになった。
骨吸収に関しては、(1)マウスの骨芽細胞と骨髄細胞の共存培養系を用い、高純度でしかも大量の破骨細胞を集める方法が確立された。(2)骨吸収状態を最も鋭敏に反映するポドソームの評価系が確立され、波状縁の形成に関与する各種のシグナル伝達系(チロシンキナーゼ,PI-3-キナーゼ,低分子GTP結合蛋白Rho)が明らかにされた。(3)骨吸収抑制薬カルシトニンとビスホスフォネートの骨吸収抑制機構が調べられた。カルシトニンはcAMP依存性蛋白リン酸化酵素を介し骨吸収抑制機構が作動すること、一方、ビスホスフォネートはリン酸化チロシンホスファターゼを抑制し骨吸収活性を抑制することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Nakamura, I. et al.: "Wortmannin, a specific inhibitor of phosphatidylinositol-3 kinase, blocks osteoclastic bone resorption." FEBS Lett.361. 79-84 (1995)

  • [文献書誌] Takahashi, N. et al.: "Regulation of osteoclast function by calcitonin and its related peptides." Osteoporosis Japan. 3. 17-29 (1995)

  • [文献書誌] Zhang, D. et al.: "The small GTP-binding protein, rho p21, is involved in bone resorption by regulating Estrogen deficiency stimulates B lymphopoiesis in mouse bone marrow." J. Cell Sci.108. 2285-2292 (1995)

  • [文献書誌] Tanaka, S. et al.: "Possible involvement of focal adhesion kinase, p125^<FAK>, in osteoclastic bone resorption." J. Cell Biochem.58. 424-435 (1995)

  • [文献書誌] Murakami, H. et al.: "A possible mechanism of the specific action of bisphosphonates on osteoclasts : Tiludronate preferentially affects polarized osteoclasts having ruffled borders." Bone. 17. 137-144 (1995)

  • [文献書誌] Suda, T. et al.: "Modulation of osteoclast differentiation : Update 1995" Endocrine Rev. Monographs.4. 266-270 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2021-12-08  

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