研究課題/領域番号 |
07557128
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
小浜 源郁 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80014009)
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研究分担者 |
野口 誠 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50208328)
山口 晃 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10210353)
平塚 博義 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50165180)
永井 格 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30136957)
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キーワード | 細胞核DNA量 / 超4C率 / E型カドヘリン / typeI IIコラーゲン / 口腔扁平上皮癌 |
研究概要 |
外科療法によって加療した口腔粘膜癌一次症例を対象に超4c率(イメージサイトメーター、SAMBA4000により測定)別の治療成績をみると、超4c率10%未満群は10%以上群に比較して有意に良好な成績で、stage別にみても同様な結果であった。癌浸潤様式別の超4c率と治療成績の関係は、M-1,2では超4c率が低値の症例が多くその値に関わらず良好な成績であった。M-3では超4c率10%未満群で有意に良好な成績で、M-4C、4Dでも同様な傾向がみられた。一方、局所進展例では組織学的に多彩性がみられ、生検と手術切除物の悪性度が一致しない症例がみられた。また、再発例ではretrospectiveにみて一次治療時より悪性度が高くなるものが認められた。 口腔扁平上皮癌組織のE型カドヘリンの発現性を免疫組織学的に検索した。E型カドヘリンの発現は観察部位によって異なった所見を呈し、浅層-中央部では非減弱型が多く観察されたのに対し、癌の発育先進部では減弱型が多数を占めた。臨床、病理組織所見とE型カドヘリンの発現様式との関係は、病期の進行したstageIII、IV、組織学的に頚部リンパ部転移が認められた症例では有意に癌の発育先進部におけるE型カドヘリンの発現は減弱を呈していた。 口腔扁平上皮癌の術例化学療法前後におけるtypeI collagenの発現と手術切除標本におけるsargical marginの関係を検討した。化学療法前の所見では、組織学的高悪性の癌ではtypeI collagenはsparseな染色性を示すものが多かったのに対し、低悪性度癌ではabundantな染色性を示すものが多く認められた。化学療法後の所見をみると、腫瘍径3cm以下あるいは組織学的悪性の癌ではtypeI collagenの染色性が増し、この様な症例ではsurgical marginがpositiveを示したものは認められなかった。
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