研究課題/領域番号 |
07557139
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
富岡 清 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50114575)
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研究分担者 |
井上 勲 田辺製薬, 生産技術センター, 研究員
市原 潤子 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60110772)
金井 求 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20243264)
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キーワード | 立体選択性 / 三成分錯体 / 反応面 / 不斉合成 / 求核付加反応 / イミン / 不斉補助剤 / 触媒 |
研究概要 |
概念的に新規な不斉触媒合成の応用の第一歩として、有機リチウムおよびリチウムエノラートを炭素求核剤とする触媒的不斉炭素-炭素結合形成反応、特に不斉1、4-付加反応に的を絞って生物活性化合物合成の素子となるキラルエステル類及びキラルアルコール類の不斉合成を検討した。 その結果、キラルジアミンは、特に触媒効率を大幅に改善することを新たに見いだし、実践的不斉触媒合成反応の応用に道が開けた。さらに、キラル配位子-リチウムエステルエノラートーリチウムアミドの三成分からなる活性種が反応性及び不斉誘起能で優れていることを見いだした。 また、キラルアミノエーテルを配位子とするリチウムエノラートのイミンへの触媒的不斉付加反応がラクタム環を高い不斉収率で与えることを既に見いだしている。このイミンへの不斉1、2-付加反応を最適化するキラル配位子をさらに検討し、次いでβ-ラクタム系抗生物質の触媒的不斉合成に展開した。 また、触媒量のキラルホスフィンアミド-ハロゲン化銅錯体の共存下、有機マグネシウム類は環状不飽和カルボニル化合物に極めて高い不斉選択性で共役付加することを見いだした。本触媒的不斉反応の最適化を目的として、立体制御機能の向上を検討した。その結果、必要な構造要因を明確化でき、触媒効率の向上に焦点を絞ることが可能となった。
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