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1996 年度 実績報告書

抗体分子の細胞内発現による機能解析法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 07557151
研究種目

基盤研究(B)

応募区分試験
研究機関東京大学

研究代表者

長尾 択  東京大学, 薬学部, 教授 (30217971)

研究分担者 野又 康博  栄研化学(株), 生物化学研究所, 主任研究員
黒瀬 等  東京大学, 薬学部, 助手 (10183039)
キーワード受容体キナーゼ / 細胞内発現 / モノクロール抗体 / 抗体遺伝子
研究概要

受容体キナーゼ2のカルボキシ末端約200アミノ酸とグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質を抗原としてマウスに免疫した.スクリーニングの後,一つのハイブリドーマが得られ,単一のミエローマとなるまでクローニングを繰り返した.このようにして得られたミエローマは受容体キナーゼ2を認識するモノキロ-ナル抗体を産生していた.受容体キナーゼのうち受容体キナーゼ2,3,5および6は多くの組織で発現している.これらをそれぞれ発現させた標品を用いてウエスタンブロットを行うと受容体キナーゼ2のみを認識した.受容体キナーゼ2と3の抗原として用いたカルボキシ末端の領域は相同性がかなり高い.この2種を区別するモノキロ-ナル抗体は受容体キナーゼ2のみの発現,翻訳後修飾などを調べるときに非常に有益である.ハイブリドーマを大量に培養し,培養上清より硫安沈殿,カプリル酸処理,さらに透析後ふたたび硫安沈殿し濃縮された標品を得た.しかしながら,このモノクローナル抗体は受容体キナーゼ2によるロドプシンのリン酸化に何ら影響しなかった.したがって,特異性は非常に高いが,活性を抑制しないことから本研究の目的には使えないことが明らかになった.現在,いくつかのカルボキシ末端部分とGSTとの融合タンパク質を再び免疫し,ハイブリドーマをスクリーニングしているところである.免疫に使用したカルボキシ末端部分は受容体キナーゼ2が作用を発揮する際の細胞膜への移行に必須の部分であり,得られるハイブリドーマは受容体キナーゼ2の作用を抑制する確率が高い.しかし,抗原として使用した部分が短いためハイブリドーマの得られる確率は低くなると予想される.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yamazaki J.: "Barium activates rat cerebellar nitric oxide synthase" Japanese Journal of Pharmacology. 70. 351-354 (1996)

  • [文献書誌] Sato Y.: "Molecular characterization of pharmacological properties of T-0509 for β adrenoceptor" European Journal of Pharmacology. 315. 363-367 (1996)

  • [文献書誌] Kanda S.: "Diltaizem derivatives modulate the dihydropyridine-binding to intact rat ventricular myocytes" European Journal of Pharmacology. 319. 101-107 (1997)

  • [文献書誌] Sato Y.: "Relationship between desensization and downregulation of β-adrenoceptors in cardiac tissues after prolonged in vivo infusion of T-0509" Japanese Journal of Pharmacology. (印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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