研究課題/領域番号 |
07557153
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
榎本 武美 東北大学, 薬学部, 教授 (80107383)
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研究分担者 |
奥山 彬 萬有製薬, つくば研究所, 部長
関 政幸 東北大学, 薬学部, 助手 (70202140)
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キーワード | DNA複製 / DNAヘリカーゼ / DNA依存性ATPase / 阻害剤 / スクリーニング / 抗癌剤 / 哺乳類細胞 |
研究概要 |
本研究は哺乳類細胞のDNA複製に関するDNAヘリカーゼを同定し、このヘリカーゼの活性を特異的に阻害する阻害剤のスクリーニング系を開発し、新たな抗癌剤開発の基礎を提供することを目的としたものである。 スクリーニング系の開発では、DNAヘリカーゼ活性をDNA依存性ATPase活性に置き換え、96穴のプレートで吸光度によりATPase活性を測定する系を作ることができ、多数の検体を処理できるスクリーニング系を開発することができた。 我々は、DNA複製の温度感受性変異株を分離し解析することにより、DNAヘリカーゼBがDNA複製に関与するDNAヘリカーゼであることを示唆してきたが、本研究で、精製したDNAヘリカーゼBやcell-freeのDNA複製系を用いて、DNAヘリカーゼBがDNAプライマーゼ活性を促進することやcell-free系で機能することを明らかにし、機能の面からもDNAヘリカーゼBが哺乳類細胞のDNA複製に関与するDNAヘリカーゼであることを示すことができた。 さらに、DNAヘリカーゼBのcDNAのクローニングを試み、cDNAの全長をクローニングすることができた。この哺乳類細胞のDNA複製に関与するDNAヘリカーゼBをスクリーニング用に安定に供給するため、このcDNAを用いてDNAヘリカーゼBの大腸菌での大量発現系の構築を試みたが、活性のあるDNAヘリカーゼBを大量に発現させることはできなかった。現在ヴァキュロウイルスを用いた大量発現系の構築を試みている。
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