研究課題/領域番号 |
07557155
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川嵜 敏祐 京都大学, 薬学部, 教授 (50025706)
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研究分担者 |
竹内 誠 キリンビール基盤技術研究所, 主任研究員
鈴木 明身 東京都臨床医学総合研究所, 生体膜部門, 部長 (70134533)
小堤 保則 京都大学, 薬学部, 助教授 (70205425)
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キーワード | N-グリコリルノイラミン酸 / HD抗原 / ノックアウトマウス / クローニング |
研究概要 |
抗原性糖鎖合成能を欠く医療用生物のうち、本年度はN-グリコリルノイラミン酸を有しないマウスに関して研究を進めた。すでに我々はN-グリコリルノイラミン酸合成を司るCMP-N-アセチルノイラミン酸水酸化酵素のcDNAをマウス肝臓より単離している。そこで、このcDNAの情報をもとにのノックアウト動物を作製するための研究の一貫として、まずこの酵素のゲノム遺伝子をBalb/cマウス肝臓由来のゲノム遺伝子ライブラリーより単離した。 この酵素のcDNAの配列をもとに作製したいくつかのPCRプライマーを用い、マウスゲノムDNAから本酵素ゲノム断片のPCR法での増幅を試みたが、増幅されない組み合わせが多く、本酵素遺伝子は短いエキソンが比較的大きなイントロンに数多く区切られた遺伝子からなることが予想された。このため、本酵素遺伝子単離のためのスクリーニングのプローブとしてはPCR法により得られた翻訳領域のcDNA断片の他に、RACE法で単離した5'非翻訳領域をcDNA増幅物、終止コドンを含むものの合計3つのDNA断片を標識したものを使用した。それぞれのプローブに関してλファージベクターに挿入されたマウス肝臓ゲノムライブラリーのプラークを5×105個スクリーニングし、合計14個のクローンを得た。単離されたクローンの解析の結果、ここで得られたクローンではこの酵素遺伝子の全長はカバーされておらず、全長をカバーするためにジーンウォーキングを行った。最終的に得られたクローンは21個であった。これらの解析より本酵素遺伝子は全長100kbを越す大きな遺伝子である事が明らかとなった。また、本酵素のcDNA部分に対応するプライマーを標識したプローブを用いたこれらλファージのクローンDNAのサザンブロット解析の結果、本酵素mRNAをコードするエキソンは12個以上あることが明らかとなった。
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