研究課題/領域番号 |
07557168
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
武田 純 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (40270855)
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研究分担者 |
泉 哲郎 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (00212952)
竹内 利行 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (00109977)
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キーワード | インスリン分泌 / グルコースセンサー / グルコキナーゼ / 遺伝子データベース |
研究概要 |
20mMグルコースを含む培養液でラット膵B細胞株、RINを約3ヶ月継代培養することによって、グルコースセンサーであるグルコキナーゼの発現を著明に減弱させてグルコース刺激によるインスリン分泌能を消失させた。このRIN細胞にグルコキナーゼ遺伝子を新規導入し、グルコキナーゼを過剰発現する細胞株を確立した(GKRIN-1)。過剰発現による再構築の結果、グルコキナーゼ連関分子の発現が優先的に誘導されると考えたからである。これらの連関因子をコードする遺伝子を検出するために、導入細胞と、同条件で培養されたコントロール細胞のRNAからcDNAを合成し、mRNA differential display法を行なった。グルコキナーゼの過剰発現の結果、多くのバンドにおいてmRNA発現レベルの増減が認められた。著明な変化が認められた12本のバンド(5本が増加、7本が減弱)をゲルから抽出してPCR法により再増幅した後、塩基配列を決定した。BLASTプログラムを用いてGenBankに登録された既知遺伝子配列と比較解析したところ、半数のクローンの配列が未知遺伝子由来であることが判明した。既知遺伝子と一致したものには、calmodulin,L-type pyruvate kinase、phosphatidyl-inositol-anchored proteinなどがあった。未知遺伝子についてはcDNA全長の単離と発現組織分布の解析を試みている。これらの遺伝子はグルコキナーゼのグルコース認識機能に直接または間接的に関与する可能性が高い分子をコードするので、これらの解析はグルコース刺激に対するインスリン分泌機構を理解する上で重要である。
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