研究課題/領域番号 |
07557169
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松田 一郎 熊本大学, 医学部, 教授 (10000986)
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研究分担者 |
内山 英樹 テルモ(株), 研究開発センター, 専門研究員
島田 隆 日本医科大学, 教授 (20125074)
犬童 康弘 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (40244131)
遠藤 文夫 熊本大学, 医学部・附属病院, 講師 (00176801)
山本 哲郎 熊本大学, 医学部, 教授 (60112405)
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キーワード | 遺伝子治療 / リポソームベクター / アデノウイルスベクター |
研究概要 |
(1)リポソーム/OTCトランスジーンベクターのリポソーム開発を内山、緒方が分担した。現在までに3種類のリポソームが試作され、それを用いて組換えOTCcDNAリポソームベクターを遠藤,犬童が作成し研究を続けてきた。現在培養細胞では良好な結果が出ている。 (2)リポソーム/OTCトランスジーンベクターを用いた時の効果、安全性を比較する目的で、これまで最も効率が良いとされるアデノウイルスベクターを用いた研究を同時に進行させた。この目的のためCAG、あるいはSRαプロモーターをもつアデノウイルスベクターAdex CAG hOTC,Adex SRα hOTCを作成し、OTC欠損マウスに尾静脈から挿入し、効果を見た。Adex CAG hOTCを0.5×10^9〜1.0×10^9PFUの挿入で目標とする肝OTC活性値を得ることができた。今後は、リポソーム/OTCトランスジーンについてkの目標値を達成するべく改善、開発していくかが課題である。Adex SRα OTCでは1×10^9PFUを挿入してもほとんどマウス肝OTCの改善は得られていない。但し、肝への遺伝子導入効率は、RT-PCRでみると、Adex CAG hOTC及びAdex SRα OTC、いずれも同じであった。前者の方が発現率で優れていたことになり、CAGプロモーターの有用性が強調された。 (3)安全性をチェックする目的で、OTC欠損マウスにアデノウイルスベクターを用いた時の肝組織を山本が検討した。Adex CAG hOTC3×10^9PFUではほとんど無視できる変化像しか認められなかった。抗アデノウイルス抗体が産生されていることを確認した。 (4)全体の結果を島田に報告し、今後の研究方向性を討議した。
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