研究課題/領域番号 |
07557178
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
荒井 俊之 京都大学, 医学研究科, 助教授 (80175950)
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研究分担者 |
清水 公治 島津製作所, 医用応用技術部, 主任技師
石川 正恒 京都大学, 医学研究科, 助教授 (20115786)
森 健次郎 京都大学, 医学研究科, 教授 (20025620)
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キーワード | 核磁気共鳴画像法 / 脳血流量 / 脳酸素消費量 / 中大脳動脈閉塞 / 脳梗塞 / 組織標本 / 神経細胞 / 神経膠細胞 |
研究概要 |
核磁気共鳴画像法(MRI)による脳血流量(CBF)並びに脳酸素消費量(CMRO_2)同時測定法を開発するため、以下のような基礎実験を行った。 1.MRIと酸素-17ガスによるCBF並びにCMRO_2の同時測定 実験動物にはネコを用いた。ネコに気管内挿管を施し、人工呼吸を行った状態でMRI装置内に留置し、頭部画像の撮影を行った。通常の酸素を吸入させた後、同位体濃縮度45%の酸素-17ガスを吸入させ、酸素-17ガス吸入前後の頭部画像を高速スピンエコー法にて連続撮影した。酸素-17ガス吸入中の血中の水-17の濃度は、予めネコの大腿動脈に挿入しておいたカテーテルより血液を採取し、後日他施設の高分解能NMR装置を用いて測定した。得られた画像データ並びに血液データから、合成積分法並びに非線形最小自乗法を用いて、CBF並びにCMRO_2を同時に算出した。 結果は、灰白質のCBF並びにCMRO_2がそれぞれ約10並びに1.1ml/100g/minとなり、ともに予想された値よりは低い値であった。 2.ラット中大脳動脈閉塞モデルの作成 MRIによるCBF・CMRO_2同時測定法の有用性を検討するためのモデルとして、ラット中大脳動脈閉塞モデルの作成を行った。生じた梗塞は、MRIにてその大小を評価するだけでなく、組織標本を作成し、顕微鏡下に神経細胞や神経膠細胞の消長を観察した。結果は、同じ大きの梗塞でも、神経細胞や神経膠細胞の消長の程度は様々で、CBFやCMRO_2の値も不均一になることが予想された。
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