研究課題/領域番号 |
07557183
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木山 博資 大阪大学, 医学部, 助教授 (00192021)
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研究分担者 |
津田 学 田辺製薬(株), 応用生化学研究所, 研究員
今泉 和則 田辺製薬(株), 応用生化学研究所, 研究員
加藤 英政 大阪大学, 医学部, 特別研究員
田賀 哲也 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (40192629)
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キーワード | GAP-43 / アデノウイルス / トランスジェニック / 発現抑制 / 神経軸索再生 / キーワード / p53 |
研究概要 |
本年度は主にプロモーターの軽量化を試みた。昨年度、GAP-43のプロモーター領域をクローニングしトランスジェニック動物の解析を行ったが、トランスジェニック動物がなかなかできなかった。神経傷害時に特異的に発現させるためにプロモーター領域を大きくとりすぎたためと考えられるため、GAP-43プロモーター領域を短くし軽量化を試みた。LacZの発現を指標に、各種プロモーター長のコンストラクトを用いトランスジェニック動物を作成した結果、ようやく目的のGAP-43の発現特徴を有するものが得られた。現在これのライン化を試みている。また、本年度は発生工学的な手法を用いずに神経損傷直後に損傷神経細胞のみに遺伝子導入を行うための手法の開発にも着手した。これは、当初の予定にはなかったものだが、発生工学的な遺伝子発現抑制の手法にとって変わる新たな手法であり多くの利点を有すると考えられるので、急遽開発することとした。遺伝子導入の方法としては、非分裂性の神経細胞にきわめて効率良く感染することが分かっている、アデノウイルスを用いた。末梢神経の損傷部位から損傷神経細胞にのみ遺伝子を導入するため、LacZ発現を指標にさまざまな手法を試みた。その結果、損傷部位を加工することによって、きわめて効率の良い遺伝子導入が可能となった。本手法により、少なくとも末梢神経の損傷時に損傷神経解剖に特異的に遺伝子を導入することが容易になった。本手法を応用して発現を抑制する試みを来年度は試みる予定である。また、特定のトランスジニック動物やノックアウト動物を用いることにより、神経損傷時の機能解析がどの程度可能であるかの試みた。ここでは、IL-6やIL-6Rを過剰発現している動物で神経軸索損傷後の再生速度が促進することが明らかになった。また、p53ノックアウトマウスを用いた実験では、神経軸索再生にはあまり影響を及ぼさないことも分かった。
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