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1997 年度 実績報告書

化学変異原物質によるマウス概日リズムの突然変異誘発

研究課題

研究課題/領域番号 07557187
研究機関名古屋大学

研究代表者

海老原 史樹文  名古屋大学, 農学部, 助教授 (50135331)

研究分担者 渋谷 徹  (財)食品薬品安全センター, 秦野研究所・遺伝生殖部, 研究員
キーワードマウス / 概日リズム / 突然変異 / 遺伝解析 / QTL
研究概要

本研究は、高等脊椎動物の概日リズムの分子機構を明らかにするために、マウスを用いて概日リズムの突然変異を分離することを目的としている。本年度は、過去2年間の研究により発見した幾つかの突然変異マウスの概日リズムを、遺伝学的ならびに行動学的に検討した。既存系統の中から発見したリズム異常マウスであるCSは、周期が24時間より長く、恒常暗でリズム分割を起こす。この系統と、正常リズムを示すC57BLマウスを使って、周期に影響する遺伝子をQTL(Quantitative trait locus)法によりマッピングした。その結果、第5染色体(LOD=3.5)、第12染色体(LOD=3.4)、第19染色体(LOD=3.7)においてQTLの存在が示唆された。さらにこれを確認するために、CSとMSMマウスの交配より得たF2固体についてこれらの領域を調べたところ、第19染色体上の同じ染色体領域で高いLOD値(LOD=4.2)が得られた。以上の結果から、CSマウスの周期に影響する遺伝子は複数存在し、特に、第19染色体上の遺伝子が周期延長に強く関与していることが示唆された。また、野生キャスタネウスマウスから分離した無周期突然変異マウスの遺伝ならびに行動解析の結果、リズム消失は劣性形質として遺伝するが、周期に関しては反優勢の特徴を持つことが明らかになった。最後に、マウス交配過程で偶然8時間周期を示すマウスを発見したが、これについては、今後の研究のために系統育成に力を注いだ。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Ebihara: "In vivo microdialysis studies of pineal and ocular melatonin ・・・" Biological Signals. 6. 233-240 (1997)

  • [文献書誌] 海老原史樹文: "脊椎動物の時計遺伝子" 日本時間生物学会誌. 3. 30-45 (1997)

  • [文献書誌] Y.Yoshimura: "Decline of circadian photosensitivity associated with retinal ・・・" Brain Research. 779. 188-193 (1998)

  • [文献書誌] T.Yoshimura: "Genetic mapping of the rat serotonin N-Acetyltransferase gene to ・・・" Cytogenet Cell Genet. (in press). (1998)

  • [文献書誌] A.Adachi: "Phase-relationship and mutual effects between circadian rhythms ・・・" Brain Research. (in press). (1998)

  • [文献書誌] 石川 明: "QTL解析:基礎理論と行動遺伝学への応用" 比較生理生化学. (印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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