研究課題/領域番号 |
07557188
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 悟 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (00021361)
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研究分担者 |
山崎 由久 川崎重工(株), 航空宇宙技術本部宇宙機設計部, 主任研究員
長岡 俊治 宇宙開発事業団, 主任開発部員
羽柴 基之 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (20180820)
和田 佳郎 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80240810)
森 滋夫 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (00021361)
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キーワード | 直線加速度負荷 / 空間識 / 視運動刺激 / 眼球運動 / レチナ-ル・スリップ / 仮想体験(VR) |
研究概要 |
直線加速度負荷によって生じさせる空間識の混乱は一昨年より負荷Gと視運動刺激の組み合わせにより眼球運動の解析を行うことで調べた(Ehviron.Med.39,1995)。視運動刺激によって発現する眼振の緩徐相は網膜上の像のレチナ-ル・スリップによって物体の動き(速度)の感受を行っているが、直線加速度を加えることで、この緩徐相を変化させ得る。ことに負荷Gの大きさに依存して変化の大きさが変わることを明らかにした。本年度は、申請の如く、視覚刺激に仮想体験(VR)装置を用いるために、その製作に着手しており、種々のソフトメーカーと相談(7月、セガエンタプライズ、8月、富士通、8月、タイムフレックス社、8月、日商エレクトロニクス社)の結果、名古屋のソフトメーカーと共同でコンピュータグラフィックスを作成することになった。本VR装置は島津製作所のHMDに組み合わせ、HMDのスクリーン上にランダムドットパターンの動きを立体視的に動き得る様に設定した。更に、直線加速度負荷装置(SLED)の位置情報をもとに、このVRの動きはSLEDの運動とVR上の視覚運動情報を実際のSLEDの動きの倍速、1/2速、1/4速、或いは位相45°づつ、づらせ、更に逆相で動くなどの様々な運動様式を作り出すことが出来る様に作成した。従って体の動きの感覚情報(特に前庭感覚と体性感覚)と視覚情報に不一致を作り出す。この不一致は空間識の失調としてとらえられることから空間識失調で生ずる平衡感覚閾値の変容を調べることが出来る。本年度は装置開発及びグラフィックディスプレーの開発に主眼を置いて研究が進められた。
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