ショ糖密度勾配遠心により分画したウシ副腎髄質由来のmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入し、発現したH_1受容体を電気生理学的に検出する方法で、3.5-kbおよび5.0-kbの2種類のヒスタミンH_1受容体mRNAが存在することを観察した。3.5-kbH_1受容体mRNAの注入によりアフリカツメガエル卵母細胞に発現させたH_1受容体を刺激した場合、平均約50nAの内向きクロライド電流が引き起こされた。それに対して、5.0-kbH_1受容体mRNAの注入では内向き電流は平均約40nAであった。5.0-kbのH_1受容体mRNAを含む分画よりin vitroでの転写が可能なλZAPIIベクターを用いてcDNAライブラリーを作成し、expression cloningにより、即ち、in vitroの転写とアフリカツメガエル卵母細胞における受容体の発現系を組み合わせた方法で、作成したcDNAライブラリーのスクリーニングを行っている。しかし、現在用いている実験系の検出感度では検出できないので、実験装置を変更し、感度を10倍上げるための改良を行っている。
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