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1995 年度 実績報告書

リコンビナント抗原結合ゼラチン粒子を用いた重要寄生虫症の簡易迅速血清診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07557206
研究種目

試験研究(B)

研究機関山形大学

研究代表者

仙道 富士郎  山形大学, 医学部, 教授 (80091833)

研究分担者 藤野 隆一  富士レビオ(株), 中央研究所, 室長
荒木 慶彦  山形大学, 医学部, 助手 (70250933)
渡邊 正  山形大学, 医学部, 助手 (60113990)
山下 隆夫  山形大学, 医学部, 助手 (80018928)
斎藤 奨  山形大学, 医学部, 助教授 (50034004)
キーワードリコンビナント抗原 / ゼラチン粒子 / 簡易迅速血清診断法 / シャーガス病 / リーシュマニア症 / 日本住血吸虫症
研究概要

寄生虫感染者は開発途上国に集中して多く、高度化した最先端の検査システムを有効に使えないのが実情である。これが診断、治療の遅れや実態把握の妨げになっていると考えられる。この問題を解決するために、安価で精度が高く簡便な検査法として、富士レビオの開発した特殊ゼラチンにクルーズトリパノソーマ(Tc)の抗原を結合させ、酵素抗体法と同等の結果が得られることを報告してきた。Tcを病原体とするシャーガス病の診断では、流行地が重複していることが多いリーシュマニア症(リ症)との識別判定が重要である。そこで今年度は、エクアドル在住で、皮膚病変からリ症と診断された22人の患者血清について、Tc抗原との交差反応性の有無について検討した。その結果、22人中5人が陽性と判定され。Tc抗原を感作したゼラチン粒子を用いたGPATでも、リ症患者血清と交差反応性を有する可能性が明らかになった。なお今回のリ症患者にシャーガス病の症状は認められないが、同国はその流行地もあり、重複感染者である可能性も考えられるので、さらに検討が必要である。いずれにしても、8割近くの検体とは反応しないことから、マススクリーニング用としてであれば粗抗原でも有用である。更にこの精度を高め確定診断用に用いるためには、リコンビナント抗原が必要となってくる。現在、モノクローナル抗体認識抗原の精製を実施中であり、まもなくcDNA作製までいく予定である。次に、日本住血吸虫に関しては、すでにcDNAのクローニングは終了しているが、今年度はこのcDNAをもつλZAP II DNAをファージ粒子内にpackagingした後、宿主細胞に感染させ、β-galactosidase-cDNAのfusion proteinを合成させるところまで進んでいる。今後、合成されたfusion proteinとモノクローナル抗体との反応性について検討した後、大量のリコンビナント抗原を作製し、ゼラチン粒子との反応条件等を決定する予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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