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1996 年度 実績報告書

リコンビナント抗原結合ゼラチン粒子を用いた重要寄生虫症の簡易迅速血清診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07557206
研究機関山形大学

研究代表者

仙道 富士郎  山形大学, 医学部, 教授 (80091833)

研究分担者 藤野 隆一  富士レビオ(株), 中央研究所, 室長
荒木 慶彦  山形大学, 医学部, 助手 (70250933)
渡邊 正  山形大学, 医学部, 助手 (60113990)
山下 隆夫  山形大学, 医学部, 助手 (80018928)
斎藤 奨  山形大学, 医学部, 助教授 (50034004)
キーワード日本住血吸虫 / リコンビナント抗原 / ゼラチン粒子 / 簡易迅速血清診断法 / モノクローナル抗体
研究概要

寄生虫症の免疫学的診断にとって最大の問題点である他の寄生虫と交叉反応のない抗原を作製し、検査手技が簡易で感度の高い検査キットを開発するために、本年度は日本住血吸虫成虫のリコンビナント抗原を作製した。
本年度は初めに、私達が樹立した日本住血吸虫成虫抗原に対するモノクローナル抗体(SJA111)と反応する蛋白のcDNAの全塩基配列の解析を完了した。そのcDNAは塩基数585からなり、すでに報告されているものとほぼ一致することが判明した。しかしながら、現時点ではまだリコンビナント蛋白(リ蛋白)が作製されていないことも確認された。そこでこのcDNAを組み込んだ発現ベクターをBL21(DE3)E.coliにtransformし、リ蛋白を産生させた。その結果、リ蛋白は不溶性蛋白として存在することが判明し、inclusion body中に存在するものと推察された。そこでinclusion bodyを精製後、可溶化しリ蛋白を含む試料を作製した。これをaffinity columnにかけ、リ蛋白を精製した。リ蛋白を含むfractionの一部をSDS-PAGE電気泳動、Western blottingし、membraneをSJA111抗体と反応させ、リ蛋白が存在することを確認した。これにより、small scaleではるがリ蛋白の精製が成功したことから、今後はlarge scaleによる精製を行ない、大量の精製リ蛋白を作製する予定である。このリ蛋白をゼラチン粒子に結合させ、日本住血吸虫を含む種々の寄生虫感染患者血清と反応させ、交差反応のない日本住血吸虫診断用キットとして有効か判定する予定である。なお本年度の12月にラオス人民共和国で寄生虫の疫学調査を実施し、日本住血吸虫感染患者血清を多数採取できた。この患者血清は他の寄生虫との混合感染の有無など詳細に検討しており、今後の診断用キットの有効性の判定におおいに役立つものと考えている。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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