研究課題/領域番号 |
07557209
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
橋口 義久 高知医科大学, 医学部, 教授 (10037385)
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研究分担者 |
是永 正敬 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00128274)
片倉 賢 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10130155)
三森 龍之 熊本大学, 医学部, 助教授 (00117384)
古谷 正人 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00035437)
野中 薫雄 琉球大学, 医学部, 教授 (10039571)
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キーワード | 抗マラリア剤 / メフロキシ / アルテスネート / 抗リーシュマニア剤 / 皮膚リーシュマニア症 / PCR / 塩基配列 / 電顕病理 |
研究概要 |
本研究では、皮膚リーシュマニア症の治療薬として簡便かつ副作用の少ない薬剤を開発する目的で種々の研究を進め、薬剤効果判定法も含めて多くの知見を得ることができた。その中でとくに重要な成果は以下のとおりである。 1.P-糖蛋白質遺伝子としてクローニングに成功したLamdr2遺伝子の機能解析を目的として、この遺伝子をリーシュマニア細胞内で発現させるための遺伝子導入の実験系を確立した。 2.既知のP-糖蛋白質遺伝子であるmdr1遺伝子の種間変異を明らかにすることを目的として、Laishmania(L.)amazonensisからLamdr1遺伝子を単離し、現在までにその約3分の2に相当する3120bpの塩基配列を決定した。 3.抗マラリア剤のメフロキンの殺リーシュマニア効果をマウスの系で検討したところ、ヒトの場合とは異なる成績が得られた。この成績は動物と人での薬物動態を解析する上で極めて興味ある知見として注目される。 4.Leishmania種特異的サイズのDNA断片が高感度で増幅でき、これを用いたPCR法はリーシュマニア症の治癒判定や原虫検出に有用であった。 5.抗腫瘍剤でグラム陰性菌の外膜成分であるLPSの局注がL.(L.)amazonensis感染マウスの治療に有効であることが判明した。この場合にBALB/cの方がC57BL/10を用いた場合よりも薬剤の効果は著明であり、実験動物の株間の差異が認められた。 6.サイトカイン遺伝子を導入したトランスジェニックリーシュマニア原虫を作成し、弱毒病原性原虫ワクチンの開発を試みた。
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