生体内のNOの測定には、リアルタイム性に主眼をおいて電極法の開発を進めた。ガラスキャピラリー内に電解液を充填し、内部に陽極と参照電極を設置し、その電極間に電圧を与え組織化らの拡散性のNOを隔膜を通して電極上で酸化させ、この際に流れる電流の大きさからNOの濃度を測定したが、まだ、完全とはいえない。また、感電極として細い貴金属あるいはファインカーボン上にNOの透過膜を極く薄く塗った、いわゆる分離型と称される電極を開発し、種々の透過膜を検討中である。また、膜の塗布の仕方もピンホールのない薄い膜を電極素材の上に張るのに重要なことであり、改善を試みている。 今直面している問題は1)ピンホールのない均一な膜、2)NOガスに最も適した透過膜、3)ファインカーボンの心材などであり、種々検討中である。NOの透過膜の材料として、シリコン系、ピロキシリン、テフロン系の開発を主に進め、膜の塗布方法の改善、インビトロでのNOガスの校正方法の改善を進める。
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