研究課題
試験研究(B)
平成7年度においては放射状左室長軸断層像の開発と心エコー図と心筋SPECTの同時評価の手法の開発を目的に以下の検討を行いつつある。1.放射状左室長軸断層像の開発(1)各左室短軸像を作成の後各データに対して左室中心軸位置を原点とする極座標変換を行い、極座標データから左室中心軸の周りに等角度で放射状に位置する長軸断層像を再構成する手法を開発した。(2)上記方法を用い心筋局所部位で心筋血流(^<201>Tl)あるいは代謝機能(^<123>I-BMIPP)を評価を行い、両者の解離につき虚血心、肥大心で検討している。(3)とくに新しい心筋血流製剤である^<99>m Tc-tetrofosmin、^<99>m Tc-sestamibiを用いて心拍同期心筋SPECTを施行、同時に左室長軸断層像を再構成し、左心機能の評価を行いつつある。2.心エコー図と心筋SPECTの同時評価(1)心エコー図の入射点にポイントソース(テクネチウム)を置き、心エコー図はこの点よりできるだけ正確な長軸像を得る。次いで、長軸像を再構成し心エコー図と心筋SPECT拡大率を調整して画像を重合させる。(2)上記手法の妥当性につき心臓ファントムで検討し、かつ虚血性心疾患にて本法の有用性すなわち心筋壁厚と灌流状態につき検討している。